再エネ専門運用会社の玄海インベストメントアドバイザー、「個人がESG投資できるクラウドファンディングを来年夏まで開始」

再生エネルギー発電運用専門会社である株式会社玄海インベストメントアドバイザー(本社:東京都千代田区、代表取締役:文智勇)は27日、ファンド型クラウドファンディングを準備中であるクラウド資産株式会社(本社:東京都台東区、代表取締役:西村治)の株式を100%取得し、クラウド資産社を自社グループの完全子会社としたと発表した。
玄海インベストメントアドバイザーは「運用のプロが目利きした再生エネルギー投資案件に個人がESG投資できるクラウドファンディングサービスを2021年夏までに開始する予定だ」と今後の計画を明らかにした。
玄海インベストメントアドバイザーはこれまで、2016年から海外投資家を含む機関投資家向けの再生エネルギー事業を太陽光にて全国で43ヶ所、875億円の案件を行ってきた(2020年12月1日時点、林地開発申請中案件含む)。またバイオマス発電所も42MW、350億円も運用し、株式会社WIND-SMILEにも資本参加している。WIND-SMILEは再生可能エネルギー発電システムの設計、各種申請、施工、保守管理など手掛ける企業。今回の完全子会社により、新たに再生エネルギー投資案件に特化したファンド型クラウドファンディングを一般投資家に提供する計画だ。
玄海インベストメントアドバイザーは「再生エネルギーを軸に従前から展開している機関投資家向けの事業、新たに取り組む一般投資家向けのクラウドファンディング事業を通じて、RE100(脱炭素化)の推進、再生可能エネルギーの普及・促進に貢献していきたい」と語った。
下記はクラウド資産社の株式取得などについて玄海インベストメントアドバイザーが発表した内容。
−クラウド資産社の株式取得(完全子会社化)について
当社は不動産投資の豊富な知見、および太陽光発電を中心とした再生エネルギー事業の専門性を有し、これまで機関投資家向けの投資支援、アセットマネジメントを行っております。太陽光で260MW(875億円弱)の投資実行のトラックレコードを保有しています。資本参加しているWIND-SMILE社も合わせると300MW(1500億円)のトラックレコードを保有しております。バイオマスは42MW、350億円、地熱発電所で63MW、700億円になり、合計金額は2550億円になります。
クラウド資産社は、再生エネルギー事業を対象とする第二種金融商品取引業取得済であり、ファンド型のクラウドファンディングプラットフォーム準備中の会社となります。
国内の再生エネルギーの発電システムの市場は2030年度の1兆521億円と予測※1されていますが、その多くは機関投資家向けの投資案件が多いのが現状です。機関投資家が参加しづらい良好な小規模の太陽光発電など再生エネルギー投資案件を当社のノウハウを活かし独自に仕入れ、目利きし、クラウド資産社が保有するファンド型クラウドファンディングのプラットフォームで一般投資家のみなさまへ、小口化された再生エネルギーの投資商品を提供して参ります。
※富士経済「FIT ・再生可能エネルギー発電関連システム・サービス市場参入企業実態調査 2019」
なお、クラウド資産社は、当グルー プの完全子会社になり、新しく「株式会社RenewableEnergy CrowdFunding(RECF社)」と商号を変える予定です。
−再生エネルギーを軸とした事業展開について
2017年度(2017年4月~2018年3月)の国内クラウドファンディング市場規模は、1,700億円と言われ、類型別に新規プロジェクト支援額をみると、購入型が約100億円(構成比5.9%)、寄付型は約7億円(同0.4%)、ファンド型約50億円(同3.0%)、貸付型(ソーシャルレン貸付型(ソーシャルレンディング)約1,534億円(同90.2%)、株式型が約9億円(同0.5%)と言われております
※貸付型、購入型と比べるとファンド型は、成長途上にあります。
当社で機関投資家向けに培った経験、アセットマネジメント力、および再生エネルギー事業の目利き力・人材を活かして、太陽光発電、バイオマス発電、地熱発電など再生エネルギーに特化したファンド型クラウドファンディングの市場拡大を図ります。
※矢野経済研究所「2017年度国内クラウドファンディング市場調査」
−ファンド型クラウドファンディングとは
ファンド型クラウドファンディングとは、特定の事業に対して個人から出資を募る仕組みのクラウドファンディングでクラウドファンディングの種類の1つです。投資家は、出資額に応じた金銭的リターンだけでなく、各地方で抱える課題や環境問題などの社会的課題解決のために作られるモノやサービスなども受け取れる場合もありますが、RECF社においては、金融商品として金銭リターンを主とした事業を行っていく予定です。
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