高麗人参が驚きの変身「発酵紅参」、優れた効能に日本が注目

高麗人参は世界的な名声を誇る。高麗人参は様々な国や多様な人種から代表的な健康食品であるという評価を得ている。その中でも特に日本での人気が高い。市場規模だけで見ても、高麗人参の日本国内総市場規模は昨年末時点で280億円に迫り、年々大幅に増加している。
様々な効果があることが人気の要因。滋養強壮、血行改善、抗酸化作用、美容効果、そして記憶力の向上などで知られ、「高麗人参=万能薬」として認識され人々に受け入れられている。
日本国内で流通している高麗人参の形態は、そのほとんどが紅参だ。紅参とは、収穫した6年根の人参を蒸気で蒸した後、乾燥させたもの。紅参にすると、口にしやすく、また、人参の有効成分であるサポニンがより増加し、長期保存も可能となる。一般的に消費者が手にする製品は、この紅参をエキス化した液状製品、またはカプセル状に粉末化した製品だ。
もちろん短所もある。高麗人参は優れた効能がある健康食品ではあるものの、消費者の立場としては少々高めの価格が負担となっていることも事実。日本で「超越紅参」というブランド名で紅参の優秀性を積極的に伝えているヒストリーメーカージャパンによると、紅参製品の市場価格は1カ月分で約1万円前後となる。
ヒストリーメーカージャパンでは「高麗人参の効果を実感するには長期間の飲用が必要になるが、他の健康食品よりも比較的高価であることや、栄養成分が体内に全て吸収される訳ではないという点などから、効果を体感できずに飲用をやめてしまうケースが多く見られる」と、「これが、日本の消費者が高価な高麗人参製品を購入して飲用しても、その効果や効能に対し疑問を抱いてしまう理由」と話す。
この様な理由から業界では、高麗人参の効能をより実感できる製品を作り出そうと日々努力している。そして、どうすれば高麗人参の有効成分の吸収率を高めることができるか、研究開発が進められた結果、「発酵」という工程を経ることで、体内吸収率を大きく高めることができることを突き止めた。
(写真は、ヒストリーメーカージャパンの発酵紅参製品」
高麗人参に含まれる重要な有効成分であるサポニン(ジンセノサイド)の高分子形態での体内吸収率が1〜6%程度にとどまるのに対し、乳酸菌により発酵させた紅参製品の場合は、低分子化されることで体内吸収率が約15.5倍も高くなり、吸収時間も一般的な紅参より約3倍、速くなることが分かった。このような特徴を生かした代表的な製品が「コンパウンドK(Compound K)」発酵紅参。紅参をキムチ由来の乳酸菌で発酵させると、サポニンがコンパウンドKという最終代謝物に変化する。このコンパウンドKが多く含まれる発酵紅参は、上記の研究結果の通り、紅参の体内吸収率を大きく高めることができる。
効能を高めた製品が供給されると、消費者の反応も即座に現れた。2021年より発酵紅参に特化した製品を日本で紹介しているヒストリーメーカージャパンによると、発酵紅参に対する需要が大幅に増加しているという。ヒストリーメーカージャパンは「一般消費者の好評価が続いたことで、日本の有名健康食品企業や化粧品メーカーなどからの購入の問い合わせが大きく増加している」と、「今後は製品だけでなく、紅参原料の販売ラインも拡大し、発酵紅参で差別化を図っていく計画」だと話している。
日本で長く料理研究家として活躍中の趙善玉料理研究院の趙善玉院長は「免疫力強化、血行改善、抗酸化、記憶力改善、疲労回復など、万能薬と呼ばれているのが紅参」と、「食品でも同様だが、発酵という良いイメージと、差別化された吸収力を武器にアプローチすれば、高麗人参の跳躍のための良い道筋になる」と話している。
ヒストリーメーカージャパン「超越紅参ホームページ」
http://hakko-koujin.jp/
翻訳:水野卓
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