インドネシア・ルピアが20年ぶり安値…通貨危機の連鎖か

インドネシア・ルピアが20年ぶり安値…通貨危機の連鎖か

アジアの新興国の中で最も脆弱とされるインドネシアが最近、経済危機感が高まっている。インドネシアの通貨ルピアは1998年のアジア通貨危機以降20年ぶりの安値に下落し、株価指数も2年ぶりに最大の下げを見せている。英フィナンシャル・タイムズは5日、「アルゼンチンとトルコの通貨危機が‟新興国売り”につながる兆しを見せている」と通貨危機の連鎖を懸念した。

新興国の主要企業で構成されたFTSE新興国指数は、最近6日連続で下落。5日は1.6%も急落し、下げ幅としては3週ぶりの最大規模となった。1月の最高値に比べては20%以上の下落だ。海外のアナリストらは、最近の一連の通貨安基調が個別の事件というより、より広い広範での‟売り”を反映しているのではないかと疑問を抱き始めている。

世界最大規模の債券運用会社パシフィック・インベストメント・マネジメント(ピムコ)のジーン・フリーダ氏は「これまでは個別的な特性に起因した一連の衝撃が続いてきたが、今週に入ってからは個別の事件による売りではなく、より一般的な売りに近いという雰囲気だ」とし「一部の投資家は早く新興国から逃げることを望んでいる」と語った。

ステート・ストリート銀行のダイフォー・エバンス氏も「(通貨安の)伝染の可能性に注視し、最も経済が脆弱な国がどこなのかを探っている」と述べた。

最近の新興国の通貨安は、米連邦準備制度理事会の金利引き上げと債券の売却を通じた資金の回収による自然の結果だとの分析もある。各国の特性が状況を悪化させることはできるが、全体的な売り動きを避けることはできないという指摘だ。資産運用会社アクサ・フラムリントン・アジアを率いるマーク・ティンカー氏は「世界の金融市場の基準金利の役割を果たすロンドン銀行間取引金利(リボ、LIBOR)がここ1年間で2倍近く急騰した」とし、「現在の市場で起きる一連の動きは、米金融政策による自然な結果だ」と述べた。

世界経済の減速を予感させる米中貿易戦争と原油価格の上昇が新興国に大きな負担になり、さらに状況を悪化させているという意見も聞こえる。特に原油価格の上昇は新興国の物価不安と外貨不足につながる要因として作用する。ゴールドマン・サックスは、原油価格の上昇により、今年の新興国の経済成長率が最大1.5%ポイント鈍化すると予想した。

モーガン・スタンレーは、「アジア通貨も危険性が高まっている」と警告しつつ「アジア通貨価値を安定させる役割を中国人民元がしているが、米国と中国の貿易戦争が全面戦争に発展すると、人民元が揺れ、アジア通貨も一緒に下落する可能性が高い」と説明した。

トルコ、アルゼンチン、南アフリカ共和国に続き、インドネシアまで投資家の売りのターゲットになった理由は、インドネシアがアジア新興国の中でもドル建て負債が多く、株式や債券での外国人の割合が高いためだ。

INGバンクのアジアリサーチ責任者ロブ・カネル氏は「インドネシアはアルゼンチン、南アフリカ共和国、トルコなどよりは丈夫だが、アジア地域では、これらの国に最も近い脆弱性を見せる」と指摘した。

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