新NAFTA体制「USMCA」誕生…トランプの勝利?

新NAFTA体制「USMCA」誕生…トランプの勝利?

昨年から北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉に取り組んた米国、カナダ、メキシコの3カ国が最終的に合意に成功した。3国は、24年続いたNAFTAに金融サービスやデジタル産業など新領域を追加した「米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」を立ち上げ、既存のNAFTAを置き換える。

米通商代表部のライトハイザー代表とカナダのフリーランド外相は先月30日、共同声明を出し、「カナダは昨年8月に米国とメキシコの間で合意されたNAFTAの改正案に賛同し参加する」と発表した。改正案の名称をNAFTAの代わりにUSMCAを使う。

■バランスのとれた貿易に焦点
トランプ米大統領は就任前からNAFTAに参加するカナダとメキシコを猛攻撃し、「2国が米国を利用する」と非難した。米国はNAFTAが発足した1994年以降、対カナダ、対メキシコの貿易で毎年赤字を記録した。赤字規模は昨年基準で、カナダとメキシコにそれぞれ170億543万ドル、709億5290万ドルに達した。

貿易収支の黒字と米製造業復興を叫んだトランプ大統領は昨年8月にNAFTA再交渉を開始し、今年5月までにメキシコ、カナダと8回に及ぶ交渉を開いたが、合意に失敗した。しかし、7月からメキシコと単独で交渉を行い、1ヵ月あまりで合意を引き出した。カナダには米国とメキシコが用意した改正案に参加するよう促したが、先月までの交渉は難航した。

カナダは今回の交渉で、米国が望む通り酪農業市場を開放する。その代わりに、米国が撤廃を要求したNAFTAの規定19条を維持することにした。同規定は、加盟国間の紛争調整機構設置を規定した条項で、カナダ側は「トランプ政権の関税脅威に対抗するために、同規定が必要である」と主張してきた。

また、今回の改正案では、米国の無関税自動車輸出のための域外から流入される部品の抑制、最低賃金の引き上げ、貿易復興目的の為替レートの調整禁止などが含まれた。同時に、1994年の条約に含まれていなかった金融サービスやデジタル産業などの新産業貿易と知的財産権の条項も入った。

■トランプ政権の勝利?
11月の中間選挙を控えたトランプ政権は、米政権最大の念願事業だったNAFTA見直しに成功。選挙で従来よりも有利な立場となった。匿名の米政府関係者は、「今回の合意は、米国とメキシコ、カナダに大きな勝利」とし「トランプ大統領の核心マニフェストの一つが実行された」と述べた。カナダ首相も同日、共同声明を発表直前に記者団に、「今日はカナダに良い日」と述べた。トランプ大統領の補佐陣は「トランプ大統領は今回の交渉を通じて、実質的に貿易交渉を作り出すことができる能力を見せた」と評価した。
ウォール・ストリート・ジャーナルも「今回の交渉は、今後トランプ政府が結ぶ貿易交渉のための戦術の新しい見本になる」と予想した。

しかしUSMCAまではまだ長い道のりだ。3国首脳は11月末に合意案に署名する予定だが、新協定の発動には国会の批准が必要だ。問題は中間選挙で、下院で民主党が勝利すれば、批准までは難航が予想される。

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