新興国のリスク拡大…アジアで金融不安広がるか

新興国のリスク拡大…アジアで金融不安広がるか

この一カ月だけで、新興国5ヵ国(BIIST:ブラジル、インド、インドネシア、南アフリカ共和国、トルコ)で最少でも8件のリスク要因があるとの分析がなされた。

5月のアルゼンチンを皮切りに6月にはトルコやブラジル、8月には南ア共和国、以降インドやインドネシアなどアジア圏において金融不安が拡大している。米国基準の金利引き上げ後、該当国家は資金流出を懸念しながらも景気低迷、情勢不安など国内外の問題のため気軽に金利引き上げができない状況だ。

国際金融センターによると、BIIST 5ヵ国には今月だけでも基準金利や予算案の決定、大統領選挙などの重要イシューが待ち構えている。インドネシアやインド、トルコなどの中央銀行は今月に通貨政策方向を決定し、ブラジルは7日に第1回大統領選挙、28日には決戦を控えている。韓国国際金融センターのアン・ナムギ研究員は「今月下旬にかけて不安要素の多い行事が集中しており、新興国の金融市場に下押し圧力がかかる可能性が高い。米中間の貿易摩擦、ブレグジットに対する懸念など外部的な要因が重なれば、波及力はより大きくなるだろう」と語った。

今年に入り、特に通貨部門での金融不安が目立っている。

9月末基準でトルコ(-37.3%)、ブラジル(-18.2%)、南ア共和国(-12.4%)、インド(-11.9%)、インドネシア(-9.0%)など5ヵ国で通貨価値が大幅に下落した。これらの国はGDP対比で経常・財政収支赤字の合計が7%以上だ。赤字補填のため外資依存傾向が強く、ドル高や金利上昇のような外的環境に左右されやすい。

インドネシアはルピア安の防止を目的として5月に4年ぶりに金利の引き上げを実施して以降、5回に分けて1.5ポイントの金利引き上げを行った。来る 22~23日に予定されている通貨政策会議で追加の引き上げに踏み切るのかどうか関心が集まっている。しかし9月28日に発生した大規模地震を収拾するため、中央銀行と政府が緩和的な姿勢に転じる可能性があるとの見方も出ている。

インドネシア政府の努力もむなしく、5月以降は外国人投資家の資金離脱が相次いでいる。特に債券資金は10億ドル前後と3ヵ月ぶりに流出が拡大される傾向だが、この流れをどのように食い止めるかが鍵となる。

インドは通貨安と物価上昇に歯止めをかけるため、8月(0.25%)を含め2回にわたり政策金利を引き上げ、5日には通貨政策会議を控えている。非銀行金融機関であるIL&FSが8月以降、債券の元利金を未償還としているなど流動性危機に見舞われており、金融不安は更に高まっている。IL&FSは今月に入り大規模な有償増資と資産売却(42億ドル)を推進しているのだが、見通しは明るくない。

またトルコでは自国で自宅軟禁中の米国人牧師ブランソン氏をめぐり、12日に4度目の公判が開かれる。

ブランソン氏の一件が深刻化する場合、政治外交的な案件が経済面にも影響を及ぼし、米国の対トルコ関税が強化されるものと見られる。

米国は8月、トルコに対する鉄鋼・アルミへの輸入関税をそれぞれ50%・20%と2倍以上に引き上げた。一方トルコの中央銀行も、先月 13日に予想を上回る金利引き上げ(6.25ポイント)を敢行した。しかし最近ではリラ安の傾向が見られており4回目の金利引き上げに踏み切るのかどうか帰趨に注目だ。ブラジルでは今月に2回の大統領選挙が行われる予定だが、極右性向のジャイル・ボルソナロ氏が勝利した場合、政治不安が長期化する可能性が高い。

翻訳者:M.I

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