Advertisement

高市早苗氏が新執行部発足、萩生田氏が復帰

自民党の新総裁に就任した高市早苗氏は7日、党本部で執行部人事を発表し、自身と近い保守派を重用するとともに、政治資金問題で処分を受けた萩生田光一氏を要職に復帰させた。

党四役には鈴木俊一氏(72)を幹事長、安倍派出身で女性活躍担当相を務めた有村治子氏(55)を総務会長、小林鷹之氏(50)を政務調査会長、古屋圭司氏(72)を選挙対策委員長にそれぞれ起用した。副総裁には麻生太郎元首相(85)が就任した。

高市氏は総務会で「国民が抱く生活や将来への不安を希望と夢に変えたい。その思いで全力を尽くす」と強調した。

4日の総裁選決選投票では、党内唯一の派閥を率いる麻生氏の支援を受け勝利した。鈴木、 有村両氏はいずれも麻生派所属で、鈴木氏は麻生氏の義理の弟でもある。

高市氏は総裁選では「穏健保守」を掲げたが、人事では自身と理念を共有する保守系議員を登用した。有村氏は女性宮家創設や夫婦別姓に反対の立場で、神社本庁系の政治団体「神道政治連盟」から支持を受ける。

古屋氏は30年来の高市氏の盟友で、北朝鮮による拉致問題で故安倍晋三元首相と連携した経歴を持つほか、日本会議国会議員懇談会の会長を務める。今回の総裁選では推薦人の筆頭を務めた。

政調会長に起用された小林氏は経済安全保障担当相を歴任し、総裁選では高市氏と政策面で近く、決選投票前に支持へ回った。スパイ防止法の制定や成長分野への政府投資拡大などを掲げ、高市氏の政策と重なる。

また、安倍派出身で昨年4月に派閥の政治資金問題で1年間の党役職停止処分を受けた萩生田光一氏(62)が幹事長代行として党執行部に復帰した。総裁選では早くから高市氏支持を打ち出し、旧安倍派議員への支持固めに動いた。

鈴木幹事長は記者会見で「萩生田氏は党規に基づく処分を受け、その後は国政選挙で有権者の審判も受けた。その意味は大きい」と述べた。ただし「政治資金問題への厳しい批判は残っており、時代に適したルール作りと着実な実行で党への信頼回復に努める」とも語った。

Leave a Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です