大阪・道頓堀エリアでは、建物壁面の大部分を覆う巨大看板が密集している。高さ20メートル級のグリコ看板を象徴に、企業ロゴや商品名が川沿いの雑居ビルを埋め尽くす。この独特の景観は、市が同地区に適用している特例的な広告規制緩和によって成立している。
大阪市は屋外広告物条例で壁面広告の面積を厳しく制限しているが、道頓堀地区は例外だ。市が策定した「屋外広告物ガイドプラン」では、道頓堀川に面する壁面に限り、広告の表示面積を壁面全体の8割まで拡大できる特例が認められている。観光客が集中する繁華街として華やかな景観を形成することを目的に設けられた制度で、全国的にも珍しい枠組みだ。
現地では、11月上旬に道頓堀川を遊覧船で進むと、両岸のビルが巨大広告に覆われ、訪日客が次々と写真を撮る光景が広がった。道頓堀の看板文化は、江戸時代の芝居小屋が軒を連ねた娯楽街の歴史を背景に、商業の街・大阪の気質とともに発展してきた。市はこの「にぎわい」を観光資源と捉え、大型広告の集積を街の魅力として誘導している。

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