JR東日本が進める「大井町駅周辺広町地区開発」の名称が「OIMACHI TRACKS(大井町トラックス)」に決定し、2026年3月28日(土)のまちびらきを予定している。商業施設、ホテル、レジデンス、オフィスなどが一体となった大規模複合開発で、駅直結の新しい都市拠点として注目を集めている。
開発はJR東日本とジェイアール東日本都市開発が手掛ける。敷地面積は約4万6,000平方メートル、A-1・A-2地区の2ブロックで構成される。A-1地区には地上26階・地下3階のビジネスタワーが、A-2地区には地上2階・地下2階の商業棟が建設される予定だ。延床面積はA-1地区が約25万平方メートル、A-2地区が約9,100平方メートルに達する。駐車場は約475台分を確保する。
商業ゾーンは1階から5階を中心に約80店舗が入居予定。飲食、ファッション、ライフスタイル雑貨、サービス店舗など多彩なジャンルで構成される。屋外デッキと連続したアウトモール型の空間を採用し、開放的で回遊性の高い商業エリアとなる見込みだ。
中核テナントとして「TOHOシネマズ 大井町(仮称)」が入る予定で、全8スクリーンを備え、ドルビーシネマやプレミアムシアター、轟音シアターなど特別仕様のスクリーンも導入される。
宿泊機能としては「ホテルメトロポリタン 大井町トラックス」(285室)が開業予定。さらに、JR東日本グループ初のサービスレジデンス「オークウッド大井町トラックス東京」(全78室)が15〜17階に設けられる。全室にフルキッチンやランドリー設備を完備し、長期滞在ニーズにも対応する。
中央には約4,600平方メートルの広場「TRACKS PARK」が整備される。平時はイベントや憩いの場として、災害時は広域避難場所として機能する。帰宅困難者の受け入れや72時間分の備蓄スペースも確保され、5階には「牧田総合病院健診センター(仮称)」も入居予定。医療・防災の両面で地域を支える拠点となる。
また、環境面でも地域熱供給(DHC)、コージェネレーション、太陽光発電などを導入し、一般的な建物に比べてCO₂排出量を約50%削減する設計を採用。サステナブルでゼロカーボンを目指す都市づくりのモデルとなる。
交通利便性に加え、防災・環境・住居機能を兼ね備えた駅直結型のまちづくりとして、「OIMACHI TRACKS」は首都圏再開発の新たなランドマークになる見通しだ。品川区役所新庁舎や周辺インフラとの連携も進み、「住む・働く・集う」を一体化した次世代型の都市空間が誕生する。













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