寒さの残る大地から春の香りが立ち込める3月、韓国料理研究家のパク・ヒョンジャ氏による恒例の「春の山菜(ナムル)料理教室」が開催された。厳しい冬の寒さを突き抜け、春の訪れをいち早く告げる野草や山菜を主役に、自然の恵みを五感で楽しむひとときとなった。
教室では、ナズナやノビル、タンポポといった春の先駆けとなる食材から、シラヤマギク、ボムドン(春白菜)、フキ、ヨモギ、菜の花、さらにはビルムナムル(イヌビユ)に至るまで、多彩な顔ぶれが揃った。パク氏は「これらは私たちの身体にとって、まさに天然の薬とも言える宝物」と語り、それぞれの山菜が持つ本来の香りや食感、そして伝統的な調理法を丁寧に伝授した。
近年、深刻な課題となっているのが気候変動の影響だ。パク氏によると、質の高い春の山菜を毎年安定して確保することは、年々困難を極めているという。
今回の教室が無事に開催できた背景には、生産者との強い信頼関係があった。パク氏は「直接農業を営む方々の献身的なご協力があったからこそ、今年も山菜を揃えることができました。貴重な恵みを分けてくださった農家の皆様には、心から感謝しています」と、食の根幹を支える生産者への敬意を滲ませた。

何よりパク氏を突き動かしているのは、参加者たちの熱い想いだ。昨年に続き再受講する熱心なファンに加え、今回は遠く大阪から早朝の便を乗り継いで駆けつけた受講生の姿もあった。
「皆さんの情熱に触れるたび、私自身も毎瞬、胸が高鳴る思いで準備に力が入ります」と笑顔を見せるパク氏。参加者同士の熱い交流は、料理の枠を超えたコミュニティの広がりを感じさせた。
「春の山菜は、冬を耐え抜いた生命力の結晶。そのエネルギーを共に分かち合えたことに感謝したい」。パク氏の言葉には、自然と人、そして食を通じた絆への深い愛情が込められていた。

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