ICO の代わりに IEOが台頭…当面の課題は?

ICO の代わりに IEOが台頭…当面の課題は?

仮想通貨の販売を取引所に委託し資金を確保する’IEO(Initial Exchange Offering)’が業界内で話題となっている。従来の新規仮想通貨公開(ICO)は、プロジェクト毎に一定の審査基準があるわけでもなく、また限られた情報のみを提示する構造だったため、詐欺被害や情報不足などの問題点が指摘されてきた。そこで代案として浮上しているのがIEOである。

‘IEO’はICOのプロセスに取引所を介在させる方式のため、透明性の高い情報が得られるというメリットから顧客の関心を集めているが、一方でIEOを進行する取引所の安全性を疑問視する声もある。市場の更なる活性化のため、取引所の管理に対する対策が急がれているのだ。

■IEOガイドラインの発表、サンプルのみ提示投資を受けている形
高麗(コリョ)大学・仮想通貨研究センターと韓国ブロックチェーン産業振興協会、そして韓国ブロックチェーンスタートアップ協会は共同でIEOのガイドラインを発表した。業界内で自主的にIEO規定を設け、生態系の活性化を図ろうというものである。

ガイドラインの内容によると、IEOとはトークンの販売を通して取引所上場前に事業資金を調達する方法を指す。ただしICOのようにアイデアのみを提示するのではなく、’MVP(Minimum Viable Product, 検証に必要な最小限の機能を備えた製品)’を提示しプロジェクトの開発能力などを立証しなければならない。

従来のICOには一定の基準がなく顧客保護も不十分であったため、このようなガイドラインを設けたという。このガイドラインには利用者保護、事業性検討、技術検証、セキュリティ政策などの内容が盛り込まれている。これからIEOを行う事業者は、前述のような項目に対し検証を行った後に公開しなければならない。

高麗大学・仮想通貨研究センターを率いるキム・ヒョンジュン教授は「無分別なIEOを防ぐためにも、MVPの提示を原則化するというのが今回の主旨だ。専門家や関係者らの意見を総合し、3カ月後には修正版を発表したい」とした。

■透明性のある取引所運営とガイドラインが必要
このようにIEOが話題を集めている中、取引所に対するガイドラインがまず必要だとの指摘も出ている。取引所が販売を代行する方式であるため、IEOが市場の信頼を獲得するためには取引所の透明性が欠かせないという。

取引所で事前検証を行うという点やMVPの原則化などが長所として挙げられるが、万が一取引所とプロジェクト間で談合が行われた場合それらは一瞬で無意味なものとなる。

IEOでは取引所の果たす役割が極めて大きいため、取引所がプロジェクトに対し高額な上場費用を要求し、その対価として人為的に仮想通貨の価格を引き上げる可能性もあるのではとの指摘も出ている。

取引所の運営を準備中のある関係者は「IEOがICOの代案として浮上しているが、これは取引所の透明性あってこそ成立する。現に、取引所が多額の上場費を受け取りながらも実際の流通量はさほどでもないケースも多い。また受け取った費用を収益化するため、取引所が取引に介入し価格を引き上げるといった可能性も否定できない。こうした問題を防ぐため、政府でガイドラインを作成するなど取引所に対する信頼度を高めてこそ、IEO方式も信頼を得ることができるだろう」と語った。

翻訳者:M.I

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