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UPBITなど仮想通貨取引所12カ所 自主規制審査通過…実効性の確保が課題

(写真)11日、ソウル銀行会館で行われた記者懇談会にて仮想通貨取引所に対する自主規制審査の結果を発表する韓国ブロックチェーン協会のチョン・ハジン委員長(右)と、KAITのキム・ヨンデ委員長
UPBITやBITHUMB、GOPAXなど韓国の主要な仮想通貨取引所が、韓国ブロックチェーン協会の自主規制審査を通過した。これは最低限の利用者保護対策として定めた基準を満たしている取引所であることを意味し、取引時の利用者の不安を軽減させることができるというのが協会側の説明だ。
但し国レベルではなく業界による自主規制であるだけに、どこまで効力を発揮できるかは未知数。自主規制を通過した取引所というある種の信用が、利用者が取引所を選択する際にどれだけ影響を与えるのか注目を集める。
韓国ブロックチェーン協会は11日、ソウル銀行会館にて第1回目となる記者懇談会を開き、自主規制審査の結果を発表した。最終的に、審査に参加した12の取引所全てが審査要件を満たした。各取引所名は以下の通りだ。
△韓国デジタル取引所(DEXKO) △NEOFRAME △UPBIT △BITHUMB △GOPAX △OK COIN KOREA △KORBIT △COINONE △COINZEST △COINPLUG(CPDAX) △HANBITCO △FUOBI KOREAなど
■自主規制、銀行新規口座開設の触媒となるか注目
自主規制審査は、仮想通貨利用者保護などに関する規定、取扱業者の金銭や仮想通貨の保管及び管理規定、マネーロンダリング防止規定、システム安定性及び情報保護に関する規定などを基準とする。特にセキュリティにおいては、韓国情報通信振興協会(KAIT)のキム・ヨンデ教授(情報保護委員長)を中心として、学界のセキュリティ専門家たちが審査を担っている。
今回の自主規制審査の結果発表が、不調に喘いでいた都市銀行の新規口座開設に繋がることを協会は期待している。現時点では政府や銀行側との接触は行われていないが、「持続的に自主規制審査を推進するなど今後信頼を構築していけば、国や銀行業界も関心を持つだろう」と協会側は説明している。
チョン・ハジン委員長は「本日発表した12社は、外部にシステムを置きそこでの評価を受けた取引所だが、他の取引所に関してはどのような業務プロセスを備えているのかどうかも確認が難しいのが現状だ。我々が利用者保護に最善を尽くせるよう、時間をかけて規制審査を高度化させていけば、国や銀行も何らかの動きを見せてくれるだろう」と語った。
■実用性の確保が課題
一部からは、自主規制審査には実効性がないという指摘も出ている。協会が審査の詳細を公開しなかったことなども、このような指摘が出ている要因の一つだ。
さらに12の取引所が審査を通過したといっても変わることは何もない。審査を受けた取引所とそうでない取引所を比較した時、どのような利点があるのかも今は未知数だ。利用者が審査通過の取引所を選択するのか、現在は様子見という状態。審査を受けるために費やした労力や費用を考慮すると、むしろ不利益なのではないかという話も影では囁かれている。
協会側もこのような指摘については認めているが、今回の審査を通して、暗号通貨取引所における最低限のガイドラインを提示するという役割は果たせたと強調した。
また今後、2次そして3次審査へと繋げ、審査の質をさらに高めていくとも語った。
チョン・ハジン委員長は「自主規制は、各取引所が自ら決定して守ろうとする必要最低限の取り組み。初めての試みであることのため点数など詳細を公開することは難しいが、今後は審査結果の細部公開も検討している」と説明した。
キム・ヨンデ教授も「初審査の際、12の取引所のうち9取引所が条件を満たすことができなかったが、審査過程において改善を要求した結果、現在は最低限の基準を満たしている。今回の1次審査はチェック項目の確認程度にとどまったが、今後はセキュリティシステムなどにおいて、より精度を高め調査する計画」とした。
jjoony@fnnews.com ホ・ジュン、キム・ミニ記者
翻訳者:M.I