米朝会談、後退も進展もない

マイク・ポンペオ米国務長官と文在寅(ムン・ジェイン)大統領 /写真:韓国大統領
ポンペオ長官との会談を終えた北、「強盗のような要求」と遺憾表明
‘終戦宣言’ 巡る葛藤も…実務級会談は継続の方向
マイク・ポンペオ米国務長官の訪朝により、6.12北米首脳会談に続く高位級会談が1泊2日の日程で行われたが、双方の非核化及び体制保障に関する見解相違は予想以上に大きかった。両国は対話の意志を見せたものの、お互いに対する批判的な意見も飛び出した。
ポンペオ長官は今回の北米高位級会談において、非核化へのタイムテーブルと核廃棄の検証を重点的に要求した。しかし北朝鮮側は、停戦協定締結65周年(7月27日)を機に終戦宣言の発表を求め、新たな展開を迎えている。これと関連して河野太郎外相とポンペオ長官、そして韓国のカン・ギョンファ外交部長官は8日、東京で行われた日米韓外交長官会談にて訪朝成果を共有、完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)に向けた協力を再確認した。
ポンペオ長官は、北朝鮮の非核化タイムテーブル専門のグループを中心に実務交渉を継続、東倉里(トンチャンリ)ミサイルエンジン実験場閉鎖に向け実務級会談も近く開始することにしたと発表。また朝鮮戦争における米軍兵の遺骸送還に向けた実務会談を、12日板門店で行うことも決定した。
しかし米朝間の非核化や体制保障に対する立場の違いが原因で、お互いを非難する一幕も。7日午後にポンペオ長官が平壌を離れると、北朝鮮は外務省のスポークスマンを通し「CVIDや申告、検証など、米国が一方的で強盗のような非核化要求を提示した」として遺憾の意を示した。
これに対しポンペオ長官は「我々の要求が強盗のようだと言うのであれば、全世界が強盗ではないか」と反発した。またポンペオ長官は、今回トランプ大統領の親書を北朝鮮側に渡したが、金正恩委員長に会う事は叶わなかった。また北朝鮮側も、金英徹氏(中央委員会副委員長兼統一戦線部長)が金正恩委員長の親書を伝えている。
lkbms@fnnews.com イム・グァンボク記者
翻訳者:M.I