中国、どこまで譲歩するか?

中国、どこまで譲歩するか?

‐市場開放拡大の可能性…一時的な休戦の可能性も

アルゼンチンで開かれる主要20ヶ国(G20)首脳会議での米中首脳会談に注目が集まるなか、両国の最終局面へ向けた総力戦が熱を帯びている。米国は中国の譲歩を最大限引き出すためにアメとムチの両方を使い分ける一方、中国は今回の交渉をきっかけに貿易摩擦に終止符を打つべく、譲歩案の防衛ライン構築に苦心している模様だ。

■譲歩案の防衛ラインは?
中国の貿易摩擦解消のための譲歩案の幅については、様々な予測が飛び交っている。しかし両国間の貿易赤字の解消を越え、△知的財産権保護の問題 △金融市場開放 △中国国営企業への支援政策をはじめとした中国の未来産業支援策「中国製造2025」の廃止を、中国が譲歩案に込めるのは難しいとの予測が相次いでいる。

一方、この中で実行可能な一部を譲歩案に含め、貿易交渉ディールを成功させようとする動きもみられる。

これについて、香港メディアのサウス・チャイナ・モーニング・ポストは29日、習近平中国国家主席が来月1日に予定されている米中首脳会談で、ドナルド・トランプ米国大統領に市場開放拡大と国営企業への支援縮小を約束するだろうと、消息筋の言葉として報じた。

中国側には敏感な問題となっている、市場開放と国営企業への支援問題が一部含まれる可能性を提起したものだ。併せて習主席が、米国の対中貿易赤字縮小に向け、中国側が最善を尽くすという案の他、外国企業の知的財産権保護を強化するという約束も含まれる可能性があると伝えられている。

英紙フィナンシャル・タイムズは、「G20会議に先立ち、米国と中国の間の隔たりが大きく見える」と、「北京が構造的改革を拒否する事により、両者の立場が強硬になると思われる」と伝えた。また同紙は消息筋の言葉として、今月初めから再開された米中交渉について、「中国は数ヶ月の間、米国に何かを与える事を先延ばしにし、基本的に6ヶ月前にした提案を再度提示している」と指摘した。

■休戦か?再決裂か?
両国が一時的な休戦を導き出す可能性も提起されている。トランプ大統領も習近平主席も、米中貿易戦争の長期化による自国内の経済不安と長期的な支持低下という共通のウィークポイントを抱えているだけに、最低限の合意点を模索する可能性があるとの分析が背景になっている。

今回の貿易交渉で可能なシナリオは、最も望ましいケースでは一時的な休戦、最悪のケースでは再決裂となる。ひとまず交渉が順調に進んだ場合には、最終合意点が引き出されるまで、数ヶ月間の「休戦」を期待できると、同紙は予測している。この場合、来年1月に予定されている2000億ドル規模の中国産輸入品に対する関税率引き上げ(10%→25%)案と、2670億ドル相当に対する関税賦課案、ふたつの案を全て保留するか、追加関税賦課のみ保留するという案が予想される。

一方、貿易交渉が失敗に終わった場合、トランプ大統領は計画通りにふたつのカードを全て行使する事になる。

翻訳:水野卓

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