非核化履行を見せた金正恩…次は終戦宣言?

写真:金正恩国務委員長とドナルド・トランプ米国大統領

-非核化履行を見せた金正恩…ボールは再びトランプへ
-約束を守った北朝鮮…会談で「早期の内に破壊」と言及した西海衛星発射場の解体進む
-米国全土に届く「火星15型」の開発場所
-履行強調する米国
-米軍戦没者遺骨送還など北朝鮮側の後続処置が続けば終戦宣言の可能性も
-トランプ大統領「北朝鮮が9ヶ月間、ロケット発射や核実験を行わず、とてもハッピーだ」

6.12米朝首脳会談の最初の履行処置として、北朝鮮が弾道ミサイル実験場である平安北道鉄山郡東倉里の「西海衛星発射場」を解体している事が判明した。米朝首脳会談で金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長がドナルド・トランプ米国大統領に早期の内に破壊すると約束した場所だ。北朝鮮が西海衛星発射場の破壊や米軍戦没者遺骨送還などの米朝首脳会談の後続処置を履行した場合、米国側も終戦宣言などの体制保証に関連する処置を取るのかが注目される。韓国大統領府青瓦台は西海衛星発射場解体について、24日の懸案点検会議で報告があった事を伝え、「非核化のために、着実に進んでいると思う」と述べた。

■「金正恩、約束履行の第一歩」

米国の北朝鮮専門メディア「38ノース」は現地時間23日、米朝首脳会談で金委員長が約束を履行するための重要な第一歩としていた、西海衛星発射場の解体が始まったと報じた。

北朝鮮軍事の専門家であるジョセフ・ベルムデス氏の衛星写真分析によると、発射台の軌道式構造物やエンジン試験場などの解体作業が20日の時点で進められており、屋根と支持構造物は一部が撤去され、大型クレーンを含む数々の車両が並んでいる。22日の衛星写真では軌道式構造物の解体がかなり進んでおり、構造物の片側は完全に壊されて、一部は地面に倒れている事も確認出来る。

西海衛星発射場は北朝鮮の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の液体エンジン開発試験場として使用されていた。

北朝鮮は2012年12月に人工衛星「光明星3号」を搭載した長距離ロケット「銀河3号」をここから発射。昨年3月18日には新型ミサイルエンジン「白頭山エンジン」の実験が成功し、その場で金委員長が開発者をおぶった事が知られている。専門家らは昨年11月29日に発射された、米国全土を射程範囲に置く、射程距離13000kmの「火星15型」もここで開発されたと見ている。

東倉里で開発されたロケットは核弾頭を搭載するICBMの発射にも使用可能で、この施設の廃棄は米国にとって大きな意味があると評価される。

■米国の今後の処置に期待

今後、米軍戦没者遺骨送還まで履行される事で、米朝関係の改善が本格化する見込みだが、注目されるのは北朝鮮が求める終戦宣言などの体制保証処置が取られるのかだ。

トランプ大統領は、非核化交渉の進展が見られない事に対して激憤したというワシントンポストの報道に「フェイクニュース」だと反発し、「9ヶ月間、北朝鮮がロケット発射、核実験を行っていない。とてもハッピーだ」とツイートした。

北朝鮮は体制保証の最初の処置として終戦宣言を強く求めている。今月7日の外務省談話に続き、メディアを動員して、朝鮮半島の平和体制構築の第一歩のために、米国が終戦宣言から目を背けてはいけないと伝えた。また韓国政府には終戦宣言を傍観してはならないと、仲裁者の役割を要求している。

韓国側も板門店宣言に年内の終戦宣言が明示されており、仲裁者としての役割に乗り出している。9月の国連総会をきっかけに米国で首脳らが面会し、終戦宣言を出せるかについても関心が高まっている。

その一方、米国は先日の北朝鮮による石炭輸出などの制裁離脱行為に対して圧力を強めている。米国国営放送「アメリカの声」(VOA)によると、米国国務部はこの日、対北制裁の注意報を電撃発表し、第3国を利用した違法な貿易と海外労働者を通じた外貨獲得などの北朝鮮の手口について関連機関に注意を促した。

例として、「中国企業が北朝鮮の企業と下請契約を結んだ後、製造した衣類に中国産のタグを付ける」、「北朝鮮産の水産物を第3国に送り、再加工する事で北朝鮮産の痕跡を消す」などの事例を提示した。加えて北朝鮮が中国などの他国と作った合弁企業230社も公開した。

また北朝鮮の海外労働者派遣は中国やロシア、アルジェリア、アンゴラ、赤道ギニア、ガーナ、セネガル、シンガポール、ペルー、マレーシアなど42ヶ国に渡ると指摘した。

この内、クウェートやマレーシアなど17ヶ国は建設現場、アンゴラやバングラデシュなど7ヶ国は情報通信(IT)分野、ネパールやナイジェリアなど8ヶ国は医療分野で北朝鮮労働者を受け入れているという。

今回の注意報では対北制裁に違反した個人と機関は米国政府の処罰を受けるという事を明確にした。米国の制裁に違反した場合、取引金額の2倍または違反1件あたり29万5141ドルの罰金刑と共に刑事犯として起訴される事もあると明示した。これについて韓国外交部は24日の定例記者会見で「北朝鮮の非核化達成のために、厳格な対北制裁の履行が重要だとする米国の立場を改めて表明したもの」と語った。

lkbms@fnnews.com イム・クァンボク記者
翻訳︰水野卓

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