ラオスでダム決壊…数百人が行方不明

ラオスでダム決壊…数百人が行方不明に
韓国のSK建設が施工に参画しているラオスの水力発電用ダムが決壊し数百人が行方不明になった。現在まで確認された死者数は26人に上る。
24日、ラオス通信(KPL)とサウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)によると、前日の夜にラオス南東部アッタプー県にあるセピアン-セナムノイダムが決壊。50億立方メートルの水が下流に流れ込み、周辺の6つの村を襲った。
この事故により現在まで26人の死亡が確認。数百人が行方不明になっている。ABCラオス・ニュースの報道によると、現地の公務員らがボートで救助活動を行っている。SCMPによると、セピアン-セナムノイダムは工事を終え、来年から稼働に入る予定だったという。
12億ドル規模のセピアン-セナムノイダム工事はラオスの水力発電プロジェクトの一部だった。ラオスの水力発電プロジェクトは、ボラヴェン高原を通るメコン川の支流をとめ、3つのダムや発電所を建設。最大690mに達する落差を利用して電力を生産する事業だ。年間発電量は410メガワットだ。
セピアン-セナムノイダムは、韓国のSK建設と韓国西部発電、タイのラチャブリ・エレクトリシティー・ジェネレーティング・ホールディング、ラオスのラオ・ホールディング・ステート・エンタプライズなどが2012年に設立した「セピアン・セナムノイ電力会社(PNPC)」が工事を担当。生産された電力の90%はタイに輸出し、残りの10%はラオス現地で使用することになっていた。
環境団体らはラオスの水力発電推進がメコン川や現地社会に与える影響について懸念の声をあげていた。
翻訳:尹怡景