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米・英仮想通貨ガイドライン‘着々’…韓国はガラパゴス化を‘懸念’

米・英仮想通貨ガイドライン‘着々’…韓国はガラパゴス化を‘懸念’
韓国政府が新規仮想通貨公開(ICO)を全面禁止とするという主旨のみを明確にし、投資家保護やブロックチェーン産業の活性化に向けたガイドラインなどについては提示を先送りにしている間に、イギリスなど他国はそのような政策の枠組みを整えている。特に海外主要諸国は仮想通貨基盤のブロックチェーン産業の可能性を高く評価すると同時に、投資ガイドラインなどの制度作りに積極的に乗り出している。
仮想通貨取引に否定的な側面のみを勘案し規制をひたすら強化している韓国政府に対し、第二のインターネット革命との評価を受けているブロックチェーン産業にガラパゴス化(孤立)してしまうのではないかという懸念も出ている。
関連業界によると、米国や英国など海外先進国は仮想通貨投資ガイドライン作りに急いでいるという。米国は仮想通貨投資家を保護するためのガイドラインを発表し、英国は機関投資家を対象に投資基準を設けた。またスペインも当局の認可を受けたファンドによる直接投資許可に前向きな姿勢を見せる。
■米CFTC、仮想通貨派生商品の取引指針を提示
最近、米証券取引委員会(SEC)は、詐欺警戒を喚起するためダミーの仮想通貨公開(ICO)ウェブサイトを開設した。該当サイトはクリックを行うと「あなたは今まさに騙されるところだった」というメッセージが現れるSECのホームページへ繋がる仕組みになっている。
海外主要国家の仮想通貨関連制作
区分 | 内容 |
米国 証券取引委員会 | ダミーの仮想通貨公開(ICO)ウェブサイトを開設し 投資家たちへ注意喚起 |
米国 商品先物取引委員会 | 上場済の仮想通貨関連商品について 取引所対象のガイドラインを発表 |
北米 証券管理者協会 | 仮想通貨詐欺根絶委員会を運営 70件以上の詐欺事例調査 |
英国 LMAX取引所 | 機関投資家専用の仮想通貨取引所 LMAXの デジタル版発足 |
スペイン 証券市場委員会 | 認可済ファンドに対して 仮想通貨直接投資を許可 |
ドイツ 証券取引所 | 仮想通貨関連商品サービスを検討中 |
また米商品先物取引委員会(CFTC)は、仮想通貨関連派生商品が上場済みの取引所・精算所を対象とした新指針を発表した。市場監督と大規模な取引報告、リスク管理と支配構造、CFTC委員らとの協力策などが軸となっている。CFTCは「市場参入者が取引するにあたり伴うリスクを管理し、商品の発売時に適切なガバナンス手続きに従えるよう手助けする」と強調した。
北米証券管理者協会(NASAA)が主導する米・カナダ仮想通貨詐欺取締チームによる‘仮想通貨投資プロジェクト’取締の成果もまた注目を集めている。‘仮想通貨詐欺根絶委員会(Operation Cryptosweep)’はこれまでに70以上の事例を調査してきたという。今回のチームには40あまりの州の規制当局が参加している。
■英、世界初の機関投資者対象の仮想通貨取引所発足
英国で世界初の機関投資家専用の仮想通貨取引所が誕生した。英国の取引所LMAXは、機関投資家専用の仮想通貨取引所LMAXデジタルを発足した。ビットコイン、イドリウム、リップルなど流動性に富んだ仮想通貨を中心にサービスする予定だ。セキュリティ・遵法監視・マネーロンダリング防止政策など、従来のシステムと同等水準の規制を適用する方針だ。
スペインの規制当局も、認可を受けたファンドの仮想通貨直接投資の可能性を開いている。証券市場委員会(CNMV)は「当局に登録されたファンドの仮想通貨直接投資は合法的だ。閉鎖型総合投資会社(EICC)や閉鎖型ファンド(FICC)、閉鎖型投資会社(SICC)を通す方法が可能だ」と語った。
ドイツの証券取引所運営会社であるドイチェべルゼは、仮想通貨関連商品を提供するかどうかを真剣に検討中だ。
■韓国はVCらもブロックチェーン企業に投資できない
このように、海外の主要国が仮想通貨投資や取引ガイドラインの作成に忙しく動いている中、韓国政府は依然として足踏み状態に留まっている。昨年9月に新規仮想通貨公開(ICO)を全面禁止とする旨を発表した後、半年を過ぎても関連法改正やガイドラインの提示が行われていない。 機関投資家たちの仮想通貨投資やブロックチェーン企業投資も事実上、難しい状況だ。
政府の制作資金を受け取った機関投資家らは、仮想通貨に対する否定的な立場を堅持する政府のため、有望企業への投資やICO参加を躊躇している。
某ベンチャーキャピタルの代表は「政策資金を受け取ったファンドらは政府の機嫌を取るため、ICO参加はもちろん有望企業に対する初期投資も行いにくい。専門家集団である機関投資家らの仮想通貨投資やICO参加さえも制御しているこの状況は理解に苦しむ」と訴えかけた。
ブロックチェーン企業を創業した某氏も「民間資金のみで構成されたVCやエンジェル投資家らが関心を持って投資をしてはいるが、創業者の立場としては投資を受けるのが大変厳しい状況。仮想通貨の持つデメリット面に対する不安は理解するが、これらを解消するための具体策も講じず放置したままの政府の態度が、業界発展の足を引っ張っているという点について自覚をしなければならない」と語った。
翻訳者:M.I