国連、20カ国対象に対北制裁違反を調査
国連、20カ国対象に対北制裁違反を調査
国連がいくつかの国を対象に、対北朝鮮制裁を違反しているかどうかを調査中であることが分かった。昨年、北朝鮮でロールスロイスなど高級外車が多数目撃されたことにより、贅沢品取引禁止などに違反した事実があるかを確認するため調査に入ったとみられる。
AP通信は11日(現地時間)、今週公開予定の66ページの国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁委員会の報告書を引用し「北朝鮮内でロールス・ロイスのファントム、メルセデス・ベンツのリムジン、レクサスLX570など高級車が登場した」とし、約20カ国を対象に贅沢品取引禁止などの制裁違反を調査中だと報道した。
北朝鮮は昨年9月、平壌を訪問した韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が金正恩北朝鮮国務委員長と一緒にカーパレードをした時もベンツ社の最上級モデルである「メルセデス・マイバッハS600」を改造したものと推定される車両を利用したとみられる。昨年10月にポンペオ米国務長官が平壌を訪問した時も、金委員長がロールスロイスに見える黒い車に乗ってきた姿が海外メディアに捉えられた。
また報告書は、北朝鮮がサイバー攻撃を利用して、金融機関から違法に資金を送金するように強制したり、仮想通貨を介して金融制裁を回避していると明らかにした。
北朝鮮の核とミサイル施設についても言及し、ミサイルの生産•実験施設を分散配置させただけで、以前のように完全に維持されていると指摘した。衛星写真の分析を通じては、「寧辺(ニョンビョン)の核施設はまだ稼動中で、放射化学実験室と関連火力発電所も稼働している可能性がある」とし「北朝鮮のウラン濃縮工場とウラン鉱山作業場などを継続監視している」と説明した。
このほかにも、国連の対北朝鮮制裁対象リストに含まれている中国の貿易会社2社を対象に「核調達活動の調査を継続している」と付け加えた。