ノボグラーツ氏、「ビットコインは伝統的な金融に吸収される」

ノボグラーツ氏、「ビットコインは伝統的な金融に吸収される」
「“金融の民主化”を背景に誕生したビットコイン(BTC)は、グローバル経済の不確実性の中で“デジタルゴールド(金)”として注目されている。最近バックト(Bakkt)、フィデリティなど伝統の投資業界がビットコイン受託サービスなどクリプト金融に参入している。フェイスブック(Facebook)が主導する“リブラ・プロジェクト”などが仮想通貨ベースの決済・送金モメンタムを起こすと、ビットコインは伝統金融に吸収されるだろう」
‐マイケル・ノボグラーツ氏‐
最近ビットコイン相場が乱高下を続けているが、中長期的には「ビットコイン主流化」が実現されるとの見通しが出た。2017年の“ビットコイン投資狂風”の時点に比べると、投資家と仮想通貨市場はより成長したという分析だ。また、世界最大の証券取引所グループであるICE(インターコンチネンタル・エクスチェンジ)の子会社バックト(Bakkt)をはじめ、フィデリティとゴールドマン・サックスなどがクリプト金融市場に参入しており、機関投資家が流入できるエコシステムが整えているとの観測も提起されている。
ヘッジファンドの元マネージャーで仮想通貨投資家として有名なマイケル・ノボグラーツ氏(ギャラクシー・インベストメント・パートナーズの最高経営責任者)は30日、韓国・ソウルで開かれた「コリア・ブロックチェーン・ウィーク(KBW2019)」に参席し、「今年の上半期にビットコインの価格が再び上昇し、“クリプト冬”が終わるようだったが、まだ“寒い春”のようだ」とし、「しかし2017年にビットコイン価格が高値を付けてから急落したときとは異なり、現在のビットコインの投資家は、さらに賢くなって、より賢明な投資案を模索している」と語った。
また、最近のビットコインは伝統的な金融業界をはじめ、米国の主要年金基金がクリプトファンド投資をするなど、価値を保存する手段として認められているというのがノボグラーツ氏の説明。つまり、ビットコインなどのデジタル資産は、伝統的な資産との相関関係が低いため、投資リスクを防御(ヘッジ)する代替資産として位置づけすることができるとの分析だ。
ノボグラーツ氏は「過去テレビ番組に出演して、ビットコインに投資すると明らかにしたときに、“バカ”だといわれたが、今では多くの産業がビットコインに投資し、資産として認めている」と「投資家保護など仮想通貨の金融投資関連法‧制度が後押しされると、さらに多くの機関投資家がクリプト金融に参加するだろう」と説明した。
特に同氏はフェイスブックが主導するブロックチェーン‧プロジェクトである「リブラ」に注目した。ノボグラーツ氏は「リブラに対する各国政府の視線はまだ厳しくて冷たいが、仮想通貨をベースにした送金・決済など、大衆化に最適化されたプロジェクトだ」と分析だ。
ノボグラーツ氏は、「世界を変えるのは投機勢力ではなく、ブロックチェーン基盤のゲームとDeFi(分散型金融)など、革新的なサービスの登場」とし「特にフェイスブックが主導し、ビザ、マスターカード、ウーバーなどが参加するリブラ・プロジェクトが成功すれば、ブロックチェーン基盤の金融インフラが拡大するだろう」と予想した。
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