金正恩氏の夢は「観光大国」…目指すのはキューバか

北朝鮮が国を挙げて観光産業育成に乗り出したなか、観光大国であるキューバ共和国がロールモデルになるかも注目される。北朝鮮は過去から、キューバ、ベトナムなどの観光産業が発達した社会主義国と頻繁に交流してきた。特に米国の経済制裁という共通点を持っているキューバに対する関心は最近まで続いた。

■北朝鮮国家観光総局、14泊15日日程でキューバ訪問
北朝鮮の朝鮮中央通信によると、チョ・ソンゴル総局長を団長とする北朝鮮国家観光総局の代表団が今年6月24日に平壌を出発し、キューバを訪問。7月8日に帰国した。総日程は14泊15日。

国家観光総局は、外国人の北朝鮮内の観光を担当する部署。同局の代表団は2週間ほどをキューバで過ごし、観光トレンドとノウハウなどを学んだとみられる。朝鮮中央通信の記事では、「キューバは昨年、観光を通じた輸入額が前年に比べて17.6%増加した」とし「米国の粘り強い制裁策動にもかかわらず、キューバは観光業の発展に大きな力を入れている」と伝えた。米国の制裁という環境でも観光産業を成長させている点に注目した様子だ。

大韓貿易投資振興公社によると、観光産業はキューバの最も重要な外貨獲得源だ。国営企業がホテル、レンタカーなどの観光関連全業種を運営しており、2017年基準では2万2000室の民宿と1700所の民間食堂も運営されている。ホテル、レストラン、商業分野の従事者数は75万人で、キューバの経済の重要な支えとなっている。60余年にわたる米国の制裁の中でも新規の観光パッケージプログラムを開発し、着実に成長してきた。

■観光資源が全く異なる…「ロールモデル」の限界
観光産業で経済活性化を図ろうとする北朝鮮に、キューバはロールモデルにしたい国だ。しかし、専門家らは北朝鮮がキューバの観光産業を学ぶには限界があるという。観光条件でキューバと北朝鮮はあまりにも違うのが最大の理由だ。

韓国文化観光研究院のキム・サンテ研究委員は、「キューバと北朝鮮は気候が違う。また、米国の制裁の質も異なって、米国はキューバに対し制裁をしながらも自国民のキューバ観光を許可してきた」と両国の環境の違いを説明した。

韓国観光公社のキム・ハンギュ博士は「キューバは全体産業で占める観光産業の比重があまりにも高いため、北朝鮮も様々な面で参考モデルにすることはできそうだ」とし「ただ、海洋観光が多いキューバは観光資源の面で北朝鮮と全く違う。気候自体が違う」と語った。

一方、北朝鮮は経済発展戦略として観光分野の発展を強調してきた。2019年には金国務委員長が直接観光産業の活性化の目標を提示した。現在、北朝鮮の主要な観光開発プロジェクトには、元山葛麻(ウォンサンカルマ)海岸観光地区、馬息嶺スキー場地区、陽徳郡温泉観光地区などが挙げられている。

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