恐怖に崩れた世界株…投資家は安全資産に退避

‐新型コロナウイルス拡散で投資心理萎縮
‐米株式市場、2年振りの大幅下落
‐金価格、7年振りに最高値更新
‐米国債、史上最高値に接近

米国、日本、中国の株式市場を含む世界の株式市場が25日、新型コロナウイルスの世界的な拡散への不安感から一斉に大幅下落した。一方で安全資産とされる金の価格は7年振りに最高値を更新し、10年物米国債の価格は史上最高値に近付いた。また「ニューヨーク株式市場の恐怖指数」と呼ばれるCBOD(シカゴ・オプション取引所)のVIX指数は、昨年1月以来の最高水準にまで上昇している。専門家らは「中国発の新型コロナウイルス拡散がありながらも上昇を続けていた株式市場が、韓国やイタリアなどでの感染拡大のニュースにショックを受けた」と、本格的な調整が始まった可能性を示唆した。

■株式市場調整の始まりか?

東京証券取引所の日経225平均株価は25日、前日終値より781.33円(3.34%)下落した2万2605.41円で取引を終えた。これは昨年10月21日以来の低い数値で、この日の下げ幅は日本の新元号、令和が始まった2019年5月1日以来で最も大きな下げ幅となった。

東京証券取引所1部上場全銘柄の株価を反映する東証株価指数(TOPIX)は前日終値に比べ55.74(3.33%)下げた1618.26となった。日本経済新聞は「短期取引以外に、長期的視点で運用している投資家らさえ売りに出た事で、全面的な下げ相場が展開された」と報じた。

特に海運・鉄鋼などの景気敏感株を中心に東証1部上場の99%の銘柄が売られた。同日、中国の上海総合指数は前日終値比で0.60下落した3013.05で取引を終えている。前日に0.28%下落した上海指数はこの日も反騰出来なかった。

アジアの株式市場の不振は前日の米国株式市場で既に予見されていた。現地時間24日、大型優良株中心のダウ指数は1031.61(3.56%)下落した2万7960.80まで下がり、市況を最も反映すると言われるS&P500指数は先週末より3.4%下げた3225.89で取引を終えている。NASDAQ指数も3.7%安の9221.28まで下げた。

ダウ指数やS&P500指数は今年に入っての上昇幅を打ち消す、2年振りの大幅下落となった。ジ・オポチュニスティック・トレーダーのラリー・ベネディクトCEOは「世界第2位の経済大国(中国)が完全に活動を停止しているが、投資家らはこの事を全く価格に反映しないでいた」と、10〜15%の株価の調整が始まった可能性を示唆した。

これらの市場より先に取引を終えたヨーロッパの株式市場では、ヨーロッパ先進国市場の指数であるストックス欧州600指数が3%以上下落し、ドイツのフランクフルト株式市場のダックス指数は4%下落した。ニューヨーク株式市場の恐怖指数と呼ばれるVIX指数は先週末より7ポイント以上上昇した25.04となり、昨年1月3日以来の最高値を記録した。VIX指数は市場に不安が高まると上昇する。

■資金は安全資産に

韓国とイタリアでの新型コロナウイルス拡散は世界経済に対する不安を抱かせ、金融市場の安全資産への移行が進んでいる。

金は31.1gあたりで1.7%上昇した1673.40ドルとなり、2013年1月以来の最高値を記録した。また10年物米国債の利回りは1.369%まで下がり、2016年7月以来の最低値を記録した。価格とは反対に動く10年物米国債の利回りは、過去最低値の1.36%に近付いている状況だ。

新型コロナウイルス発生初期の一時的な沈滞の後、迅速に回復するV字回復を期待していた市場は、更なる下落の可能性を憂慮している。この日の金融市場の下落が、これまでの上昇に対する投資家らの反発心理による一時的なものなのか、または今後も続く下落の始まりなのかが鍵となる中で、市場の動きは継続的な更なる下落のシグナルである可能性を示唆している。

米商品先物取引委員会(CFTC)によると、12〜18日の1週間の間、安全資産の金価格上昇に賭けたヘッジファンドをはじめとする投機筋の契約は、価格下落の契約より28万4206件多いという。

インディペンデント・アドバイザー・アライアンスの最高投資責任者(CIO)クリス・ザッカレリ氏は「ウイルスをコントロール出来るという考えは既に非現実的なものとなった」と悲観的だ。

バンク・オブ・モントリオールの金属派生商品取引責任者タイ・ウォン氏は「投資家らが安全資産を求めている」と、「今、市場を動揺させているのは韓国だ。我々はこれまで進んだ事のない道を進んでいる」と話している。

一方、金利先物市場では米FRBによる金利引き下げの可能性が急激に高まり始めている。CME(シカゴ・マーカンタイル取引所)によると、FF金利先物の動きで見れば、市場では7月末以前にFRBが少なくとも1回は0.25%の金利引き下げに動く確率が85%となっている。1ヶ月前まで市場の予想確率は39%に過ぎなかった。

翻訳:水野卓
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