リアル帰国体験 「東京から釜山へ(1)」…完全に統制されている韓国

写真は閑散としていた成田国際空港第1ターミナル。

4月22日午後、突然帰国しなければならない事情が出来、していた仕事を片付け、2日後の24日に出発する韓国行きの飛行機を予約した。今、日本を出国すれば入国禁止措置が解除されるまで日本に戻る事が出来ない上、実際韓国に戻っても2週間の自宅隔離状態となり、何も出来ないという事も分かってはいたが、そんな事を考える気持ちの余裕は無かった。釜山への直行便は新型コロナウイルス感染拡大の影響で運航が停止しているので、成田から仁川経由で帰国し、そこから陸上交通を利用して移動する方法しか無かった。

15:55 成田国際空港第1ターミナル到着

私が知っている成田空港はいつも利用客で賑わっていたが、一度も見た事の無いターミナルの光景に自分の目を疑った。搭乗手続きカウンターは明かりの点いた所より、明かりの消えた所の方が遥かに多く、利用客もその数をすぐに数えられるほどに少なかった。

チェックインを済ませ、保安検査場を通過して出国審査場に行くと、待機していた職員が普段とは違い入国管理局事務室の前へと案内した。すぐに入国管理局の職員が現れ、新型コロナウイルス感染拡大の影響で韓国を含む73ヶ国に滞在した外国人は4月30日まで日本に入国する事が出来ないとの内容の確認書を見せた上で、同意するならば署名をして出国審査台に提出する様にと話した。ニュースでは5月31日まで延長されたと言っていたので、どうなっているのかと聞くと、まだ指針が出ていないので、これまで通り4月30日までと案内しているとの事だった。

出国審査を終えて免税区域に出てみると、開いている所よりも閉まっている所の方が遥かに多かった。よく利用していた航空会社のラウンジも「休業」との案内板が貼られていて、明かりも消えていた。カフェも食堂も免税店も大半が閉まっていた。幸い営業していたコンビニがあったので、お茶を1本買って飲み、搭乗ゲート付近で携帯電話を弄りながら時間を潰した。

1時間ほど待って機内への搭乗が始まった。乗客はほぼいないと思っていたが、座席の半分くらいは埋まっている様だった。搭乗前に職員が乗客の発熱の有無をチェックするプロセスが追加されていた。機内食も普段とは違って簡素化されており、カップに注がれて提供されていた飲み物は、缶をそのまま渡す方法に変わっていた。機内で書く書類も普段なら税関申告書1枚で済んでいたものが、今回は健康状態の質問書と特別検疫申告書も作成しなければならなかった。

19:40 仁川国際空港第2ターミナル到着

ターミナルビルに入って1番最初に私を待っていたのは検疫を待つ長い列だった。今日中に釜山に着けるだろうかと不安に襲われた。空港鉄道の時間とKTXの時間を検索して予想される行程を頭の中で描き始めた。すると海外からの入国者は空港鉄道を利用出来ないとの案内文を発見した。そこには入国者の乗用車での帰宅を勧めるとの内容と、首都圏居住者は入国者専用の空港バスを利用し、その他地域の居住者は光明駅まで専用シャトルバスで移動した後、光明駅からKTXを利用して目的地まで移動するか、各地方行きの専用バスを利用する様にとの内容が共に書かれていた。

20分ほど待って、ようやく検疫カウンターに辿り着いた。普段はただ通り過ぎていた所だったが、ここを通過するために20分も待ったのは特別な経験だった。機内で作成した申告書の中から健康状態の質問書を提出し、体温を測定した。幸い正常な数値だった。入国者のための隔離注意事項を記した印刷物を受け取り、次の窓口に移動した。

次は自宅隔離者用の安全保護アプリを持っている携帯電話に設定する事だった。

「東京から釜山へ(2)」に続く

文:イ・ドンジュン(株式会社Newin 日本法人ゼネラルマネージャー)
翻訳:水野卓
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