破産の危機に立たされた米国シェールオイル企業…業界1位すら大ピンチ

米国の日刊紙ザ・オクラホマンとオンライン・エネルギー・メディアのオイル・プライス・ドットコムは現地時間12日、米国を代表するシェールオイル開発企業チェサピーク・エナジーが今年第1四半期に83億ドル(約8870億円)の赤字を記録し、SEC(証券取引委員会)に対し破産申請の検討を伝えたと報じた。

米国のシェールオイル革命を主導して来たチェサピークは、原油価格戦争と新型コロナウイルス感染拡大による需要減少に大打撃を受けていた。特に今年4月20日に米WTIの価格がマイナスにまで下落した事で、シェールオイルの存在価値は更に小さくなった。チェサピークは今年、職員へのボーナスを支払わない事にし、各種手当も削減する事を決定した。また破産を通じた債務の再調整のみならず、上場廃止も検討している。しかしそれすらも実行出来るか不透明な状態だと、ザ・オクラホマンは伝えている。

米国の後発組シェールオイル企業は既に白旗を掲げている。先月1日にホワイティング・ペトロリアムが業界初の破産を申請したのに続き、26日には米国の原油掘削企業ダイヤモンド・オフショア・ドリリングが破産保護を申請した。またユニットも破産保護申請を準備中である事が分かっている。

米国のシェールオイル業界の命運は原油価格の反騰に掛かっているというのが専門家らの共通意見。しかしマイナスまで急落するなど底値となっている国際原油価格は、産油国家による1日あたり970万バレルの減産合意にも全く回復する気配を見せていない。

原油価格の低下はシェールオイル業界にとっては致命的だ。水圧破砕などの革新的な技術を有するシェールオイル企業は採掘原価が高い。このため原油価格の下落局面では業績が急激に悪化する構造だ。シェールオイル企業は通常、1バレルあたり40〜50ドル程度に採算ラインがある。しかし原油価格が半額程度の水準で長期間留まっており、シェールオイル企業は流動性の枯渇と資金調達費用の急騰で窮地に追い込まれている。

ノルウェーの石油コンサルティング企業リスタッド・エナジーは、WTIの価格が1バレルあたり20ドル台に留まると、米国の石油生産・探査企業533社が来年末までに倒産し、10ドルでは1100社以上が破産するだろうと予測している。

巨額の借入金により生産を増やして来た事も問題だ。ムーディーズ・インベスターズ・サービスによると、2020年〜2024年に満期を迎える米国原油企業の負債は86億ドル(約9190億円)に達する。WTIの価格が1バレルあたり40ドル程度を持続した場合、米国内のエネルギー企業の4割が2年以内に支払不能状態に陥るだろうとの見方だ。

翻訳:水野卓
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