米FRB、追加利上げ示唆・・・「最大のリスクは貿易戦争」

米FRB、追加利上げ示唆・・・「最大のリスクは貿易戦争」
米連邦準備制度理事会(FRB)の政策立案者は、貿易戦争と新興市場への懸念にもかかわらず経済が現在の軌道を維持する限り、「政策金利の追加引き上げ」を考えていることがわかった。
22日に公開された連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録によると、多くの会議参加者が「これから出てくるデータが堅調な景気を支持することになる場合、追加の利上げが適切だ」との見解を示した。同議事録は、7月31日と8月1日の両日会議の内容をまとめたものだ。
また議事録には、「漸進的追加利上げは経済活動の継続的な拡大、強力な労働市場の状況、FRBの中期インフレ目標などに沿う」と記録されており、9月利上げを示唆したものと解釈される。議事録公開後、市場も動いた。同日、CMEグループのフェドウオッチによると、金利先物市場が織り込む9月の追加利上げの可能性は96%と前日より2%上昇した。
また会議参加者らは激しくなる貿易紛争と経済制裁の措置を重大のリスクと指摘し、「貿易政策をめぐり、大規模で長期間にわたる紛争が展開される場合、企業の心理、投資支出、雇用などにマイナスの影響を与える可能性がある」と予想した。
ブルームバーグ通信は議事録公開後、「ジェローム・パウエル理事が率いるFRBはインフレ期待を固定させながら、経済にさらなる成長余地を提供することを政策目標にしている」と伝えた。また、「2015年12月以降の7回の利上げが経済成長に悪影響を与えているという証拠はほとんど見られなかった」と付け加えた。
しかし、ドナルド・トランプ米大統領は最近、「数回にわたる利上げがドルの価値を高め、成長を制約することができる」と批判的な意見を示している。
Copyright © The financial news japan. All rights reserved.
ファイナンシャルニュースジャパン