ロシア大統領府は28日、プーチン大統領の決定により、ウクライナで5月8日から10日までの72時間にわたり停戦を実施すると発表した。
停戦期間は8日午前0時(日本時間同日午前6時)から始まり、旧ソ連の対ドイツ戦勝80周年記念日である9日に合わせた措置だと説明した。ロシア側は、ウクライナにも停戦期間中の攻撃停止を求め、違反があった場合にはロシア軍が「適切に対応する」と警告した。
ウクライナのドミトロ・クレバ外相はSNS「X」で、ロシアの発表に対して「本当に平和を望むのであれば、即時に停戦すべきだ。なぜ5月8日まで待つのか」と不信感をあらわにした。
モスクワでは戦勝記念日を祝う軍事パレードが赤の広場で予定されており、中国の習近平国家主席ら「友好国」の首脳も参列するとみられる。今回の停戦表明には、国際社会からの批判をかわす意図があるとみられている。
また、ウクライナ戦争の早期終結を目指して停戦仲介に取り組むトランプ米大統領は27日、ロシアによる攻撃継続に「非常に失望している」と述べ、交渉への参加を促した。プーチン大統領には、停戦表明を通じて米国に対して前向きな姿勢を示し、関係改善を図る狙いもあるとみられる。
しかし、レビット米大統領報道官は28日の記者会見で、「トランプ大統領は恒久的な停戦を求めている」と強調し、今回のロシア発表では不十分との見方を示した。













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