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日経平均、一時4万4000円台 PER、18倍台迫る

9日の東京株式市場で、日経平均株価は取引時間中に一時4万4000円を超えた。終値は前日比409円安の4万3271円だったが、株価収益率(PER)は18倍に迫り、2021年以来の水準に近づいている。

PERは投資家が企業の利益に対してどれだけ株価を高く買っているかを示す指標で、足元では予想1株利益(EPS)の伸びが鈍化するなかで株価上昇が進み、割高感を意識する声が強まっている。

SMBC日興証券の藤戸則弘チーフストラテジストは「外株や異業種株が総崩れする中、日本株だけが堅調であり、企業業績が上方修正されなければ割高感が意識されやすい」と指摘する。

一方で、来期以降の企業収益改善を見込む投資家も多く、米国の金利動向や為替相場次第ではPER上昇に伴う調整が加速するリスクもある。特に米国の景気後退が顕在化すれば、業績予想の下方修正が一気に進む恐れがある。

市場では、今後の株価動向を占う上で、日米の金融政策や企業決算が一層重要な指標になるとの見方が広がっている。

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