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イラン停戦発表直前に「謎の巨額賭け」…内部情報利用の疑い

トランプ米大統領がイランとの2週間の停戦を電撃発表する数時間前、暗号資産(仮想通貨)を用いた予測市場「ポリマーケット」において、新規開設された複数の口座が「停戦成立」に巨額の賭けを行い、多額の利益を得ていたことが明らかになった。AP通信などが8日、ブロックチェーンの取引データを分析した結果として報じた。極めて的中精度の高い「戦略的投資」に対し、政府内部情報の漏洩を疑う声が強まっている。

分析プラットフォーム「デューン(Dune)」のデータによると、7日夕方の発表直前、少なくとも50の新規口座が「停戦」に相次いでベッティングした。

特筆すべきは、そのタイミングと賭け率だ。当時、トランプ氏はイランに対し「文明の滅亡」を警告し、緊張は最高潮に達していた。市場が予測する停戦確率はわずか8.8%(単価8.8セント)だったが、ある新規口座はこの時点で約7万2000ドルを投入。その数時間後、トランプ氏がSNSで停戦を発表したことで、約20万ドル(約2億8000万円)の利益を手にした。

また、トランプ氏の投稿わずか12分前に開設され、約3万ドルを投じて4万8500ドルの利益を上げた口座も確認された。これらはいずれも、口座開設後の「初取引」だったという。

予測市場での不自然な動きは今回が初めてではない。今年1月のベネズエラのマドゥロ大統領拘束や、米軍による過去の対イラン軍事行動の直前にも、同様のパターンで新規口座が巨額の利益を上げた例がある。

こうした事態を受け、米連邦議会では超党派の議員らにより、インサイダー取引の定義を予測市場まで拡大する法案が提出された。公開されたブロックチェーンデータだけでは口座の所有者を特定できないため、法の死角となっているのが現状だ。

一方で、的中させたユーザー全員が即座に利益を手にしているわけではない。ポリマーケット側は、イランが依然としてホルムズ海峡の通航を制限しており、地域内でのミサイル攻撃も継続していることを理由に、「完全な停戦状態にあるか」を判断するため48時間の支払い留保(判定待ち)を決定した。

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