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イラン、ホルムズ海峡の「通行料徴収」本格化…中央銀行が4通貨の専用口座開設

Naval warship with six oil tankers near rocky coast at sunset

イラン中央銀行が、ホルムズ海峡を通過する船舶から通行料を徴収するため、4種類の通貨による専用口座を開設したことが明らかになった。同海峡の封鎖に続き, 通行料の徴収を公式化したことで、国際海運業界や地域安保への深刻な影響が懸念されている。

イラン議会の国家安全保障・外交政策委員会に所属するアラエディン・ブルジェルディ議員は27日(現地時間)、声明を通じて「イラン中央銀行が自国通貨リアルに加え、人民元、米ドル、ユーロの計4通貨による特殊口座を開設した」と発表した。

同氏の説明によると、公表された指針に基づき、イスラム革命防衛隊(IRGC)海軍が海峡通過船舶に課す手数料は、すべてこれらの専用口座に振り込まれることになる。これに先立ち、現地メディアは23日、イラン軍がすでに一部の船舶から通行料を現金で徴収し、国庫に預け入れたと報じていた。

今回の措置は、イラン議会が21日に可決した「ホルムズ海峡におけるイランの主権確立に関する法律」を法的根拠としている。この法律は、同海峡に対するイランの統制権を明示し、通行料徴収を正当化するものだ。

世界の海上原油輸送量の約5分の1が通過するホルムズ海峡は、エネルギー安保上の最重要拠点である。今年2月28日の開戦以降、イランによる海峡封鎖と、それに対する米国の海上封鎖が続いていたが、今回「通行料」という形で経済的な利権を主張し始めたことで、対立は新たな局面を迎えた。

国際海運業界では、イラン側の独断的な通行料徴収に対し「国際法違反」との批判が強まっている。しかし、実効支配を強めるイラン側に対し、航行の安全を優先せざるを得ない船主らが支払いに応じる可能性もあり、海運コストの増大や供給網の混乱は避けられない見通しだ。

トランプ政権が進める対イラン交渉においても、この「通行料」問題が新たな交渉材料となるのか、あるいは軍事的緊張をさらに高める火種となるのか、国際社会の注視が集まっている。

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