膠着状態が続く米・イラン交渉に新たな展開が見え始めた。イラン政府がトランプ政権に対し、ホルムズ海峡の再開と停戦合意を優先させ、核問題については次の段階に先送りする案を提示したことが明らかになった。米ニュースサイト「アクシオス」が26日(現地時間)、当局者の話として報じた。
報道によると、イランが米側に伝えた新たな提案には、海上封鎖の解除と戦争状態の終結をまず確約し、ウラン濃縮などの核問題に関する本格的な議論は後日に回すという内容が盛り込まれている。背景には、イラン指導部内での深刻な意見対立があると見られる。核開発の譲歩案を巡り水面下で議論が分かれる中、まずは経済的・軍事的封鎖による「緊急事態」を解消し、交渉の突破口を開く狙いがある。
イラン側が仲介国を通じて提示した具体的な要求事項は、ホルムズ海峡における自国の法的統制権の承認を柱としている。これに加え、これまでの戦争被害に対する賠償や、米国およびイスラエルによる将来的な追加攻撃の防止に関する保障、さらには現在実施されている海上封鎖の全面的な解除を停戦の前提条件として求めているとされる。注目すべきは、これらの条件にウラン濃縮制限などの核関連項目が一切含まれていない点だ。
トランプ大統領は27日、外交・安保担当の補佐官らを招集し、イランの提案に対する今後の対応を協議する予定だ。しかし、米側がこの提案をそのまま受け入れるかは不透明だ。封鎖解除や停戦を先行させれば、将来の核協議においてイラン側に圧力をかける「外交的カード(レバレッジ)」を失う可能性があるためだ。ホワイトハウスのオリビア・ウェールズ報道官は「メディアを通じて交渉することはない」とした上で、「イランが核兵器を持つことは決してない」と従来の原則を強調した。
世界経済の要所であるホルムズ海峡の再開に向け、トランプ政権が「現実的な妥協」を選ぶか、あるいは「完全な非核化」を優先し強硬姿勢を維持するのか、その判断が注視されている。

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