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トランプ氏、キューバへの軍事介入を示唆

Map showing USA and highlighted Cuba

ドナルド・トランプ米大統領とマルコ・ルビオ国務長官は21日(現地時間)、キューバに対する軍事介入の可能性を相次いで示唆し、同国への圧力を最高潮に引き上げた。これは米司法当局がキューバの最高実力者であるラウル・カストロ前国家評議会議長(元国防相)を刑事起訴したと発表したわずか1日後の発言だ。今年1月のベネズエラ大統領拘束に続く、軍事力を背景とした「政権打倒(レジームチェンジ)」のシナリオが現実味を帯び始めている。

トランプ大統領は21日、ホワイトハウスの執務室で行われた環境関連イベントの際、記者団からキューバ情勢について問われ、「過去50〜60年間、歴代の米大統領はキューバに対して何らかの措置を講じることを検討してきたが、最終的に私がそれを実行する人間になりそうだ。喜んでそうする」と述べ、武力行使を辞さない構えを強くにじませた。

同日、ルビオ国務長官も記者団に対し、キューバが中国やロシアなどの米国の敵対国と安全保障・情報分野で密着し、長年にわたり米国の国家安全保障を脅かしてきたと指摘。「米国の優先事項は常に平和的な交渉による解決だ」としつつも、「現在のキューバ政権の面々を見る限り、外交的解決に至る可能性は正直言って高くない」と断言した。

ルビオ氏やジョン・ラトクリフ中央情報局(CIA)長官ら米高官はここ数ヶ月、キューバ当局者と水面下で接触し関係改善の可能性を打診したものの、進展はなかったという。ルビオ氏は「キューバは時間を稼いで米国が引き下がるのを待つことに慣れているが、今回は通用しない。我々は極めて真剣だ」と警告した。

米連邦検察は20日、カストロ氏(来月で95歳)が1996年、マイアミに拠点を置くキューバ亡命者団体の民間航空機2機をキューバ軍戦闘機に撃墜させ、4人を殺害した容疑などで大陪審により秘密裏に起訴されていたことを公表した。司法省代行のトッド・ブランチ氏は「自発的に出頭するか、あるいは別の方法(by another way)で米国の法廷に立つことを期待する」と述べた。

この「別の方法」という表現は、今年1月初旬に米軍が軍事作戦を通じてベネズエラのニコラス・マドゥロ前大統領を電撃的に身柄拘束し、米国へ移送した「マドゥロ・モデル」を念頭に置いたものとの見方が大勢だ。

軍事的な動きも連動している。カストロ氏の起訴発表と同日の20日、米南部軍は海軍の原子力空母「ニミッツ」を中心とする空母打撃群がカリブ海南部に到着したと発表した。軍側は「3月から始まった中南米の友好国との定期海上演習の一環」と説明するが、事実上の対キューバ武力示威であることは明白だ。

米国の全方位的な圧力に対し、キューバのミゲル・ディアスカネル国家主席は激しく反発。「今回の起訴は、キューバに対する軍事侵略という愚行を正当化するための政治工作であり、捏造にすぎない」と強く非難した。

しかし、現在のキューバはトランプ政権による容赦ない経済・エネルギー封鎖により、燃料供給が遮断され、大都市での大規模な停電や深刻な食糧不足、経済崩壊の危機に直面している。トランプ大統領は「キューバ政権が米国資本に経済を開放し、敵対国を排除しなければ、不条理な体制の『友好的買収(フレンドリー・テイクオーバー)』を断行する」と言い放っており、米国の出方次第ではカリブ海情勢が急速に戦火に巻き込まれる危険性を孕んでいる。

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