板挟み状態の韓国…朝鮮半島の非核化は可能なのか

板挟み状態の韓国…朝鮮半島の非核化は可能なのか

北朝鮮の核問題が初めて議論されてから早30年余りが経過した。朝鮮半島から核が消えるのは果たしていつになるのだろうか。

今年6月の米朝首脳会議時には、トランプ米大統領の任期である2020年までに非核化は実現するかと思われた。しかし最近の米国は「非核化にタイムテーブルはない」として、長期戦に持ち込む構えを見せている。一方の北朝鮮は米国との実務者協議には消極的であり、金正恩委員長とトランプ大統領間での首脳会談方式に固執している。このような状況下においても寧辺核施設は稼働しているという。

金委員長による新年の辞に始まった対話ムードで、北朝鮮は挑発行為を一時中断している。しかし朝鮮半島情勢は依然として不安定状態にあり、 北による裏切りの歴史が繰り返されるのではとの懸念も提起される。

1991年の南北基本合意書や南北非核化共同宣言などで非核化の道を切り開いてきた韓国。しかし、北朝鮮は1993年に核拡散防止条約(NPT)を脱退し、非核化から完全に離脱した。その後も北朝鮮は、対話・合意・破棄を繰り返す。ムン・ジェイン政権は、今回を最後の機会として政権の命運を賭けている。今年に入り四度目となる南北首脳会談が、米朝間の潤滑油となることを期待したい。

米朝交渉の仲立人といえば聞こえはいいが、実際の韓国は板挟み状態である。非核化と対北朝鮮制裁の実質的なカギは米朝が握っていると言ってもよい。三度にわたる首脳会談にも関わらず、現状を見ると韓国の‟悲しい現実”がそのまま反映されている。トランプ大統領はこれまで、多数の北朝鮮核懐疑論者たちを統制しリードしてきた。しかし、彼がこの問題に引き続き高い関心を示すかどうかは定かでない。事実、北朝鮮の核問題は米国の中間選挙結果にもさほど影響を与えていない。

再選を念頭に置くトランプ大統領が、大陸間弾道弾ミサイル(ICBM)の廃棄のみで満足してしまうことは韓国側にとって大きな打撃となる。ICBMを持たない北朝鮮は米国にとって何の脅威でもない。しかし核射程圏内に入っている韓国は違う。想像したくもないが、北朝鮮がソウルに向け核を発射した場合どうなるだろうか。スティーブンス技術研究所の核歴史学者であるアレックス氏は「ソウル・光化門の上空で250キロトン(㏏)の水素爆弾が放たれた場合、死亡者は71万人、負傷者は285万人にものぼるだろう」と推測している。

また韓国社会において、核問題解決に対する勢いがどこまで続くのかも重要だ。大統領の支持率が下落する政権後半ほど、様々な問題に振り回されることになりそうだ。早くも経済・民生などは非核化推進の伏兵となっている。イ・ヨン・ジャ(ムン政権の支持率が低い、20代・嶺南・自営業それぞれの頭文字からついた総称) 現象も非常事態だ。

戦術核の再配備を行うべきだとの声も上がっている。昨年の戦争危機を振り返れば、これは突飛な話でもない。北朝鮮が現在保有している核の数量は20〜60個ほどであると推測されている。

北朝鮮が挑発行為を止めて1年。非核化において、韓国がいま立たされている地点は一体どこなのだろうか。

翻訳者:M.I

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