再び復調気配の米国経済…製造業指数3月に入り反騰
再び復調気配の米国経済…製造業指数3月に入り反騰
-第1四半期企業決算にも注目
米国経済が、製造業が不振から抜け出した事で再び力を得ている。最近、景気沈滞への憂慮が高まっているのとは対象的だ。
1日、ISM(供給管理者協会)が発表した米国3月の製造業PMI(購買担当者指数)は、2月の54.2から55.3に上昇し、2016年11月以降の最大の不振から抜け出した。これは、ブルームバーグが経済専門家らを対象に実施したアンケート調査での予想値54.5を上回っており、生産と新規受注、雇用もともに上昇した事が分かった。
指数が50以上を示せば製造業の拡大を、下回れば収縮を意味する。
ISM製造部門調査委員会のティモシー・フィオレ委員長はグルームバークとのインタビューで、「米国の製造業が相対的に安定し、しっかりしており、バランスが取れている」と話した。また、「PMIが昨年ほどの水準ではないものの、適切な拡大傾向を見せている」と、「現在の動きからすれば、今年の米国経済は2.1〜2.5%の成長となるだろう」との見通しを述べた。
パンテオン・マクロエコノミクスのイアン・シェファーゾン氏は、今後数ヶ月の間、ISMの指数が現在の水準を維持するなら、「米国の製造業が危機を脱したと見ても良いだろう」と話している。またこの日、米国商務部が発表した2月の建設投資も前月比−0.2%としていた予測値とは違い、1.1%の増加となり、3ヶ月連続の上昇となった。
米経済チャンネルCNBCによると、住宅担保利子率が昨年に比べて低くなっており、住宅市場が再び活気を取り戻す兆候を見せている。その一方、米国商務部が同日に発表した米国2月の流通業界販売規模は、前月比で0.2%減少した。
投資家らは、今月発表される主要な米国企業の第1四半期決算に注目している。チャールズ・シュワブの最高投資ストラテジスト、リズ・アン・ソンダース氏は、「経済指標は良好だが、企業の業績が振るわなかった場合、短期的に市場ラリーの妨げになる可能性もある」と話している。
翻訳︰水野卓