韓国政府「WTOの判決を歓迎」… 水産物輸入規制に日本が逆転敗訴

韓国政府「WTOの判決を歓迎」… 水産物輸入規制に日本が逆転敗訴
日本産水産物の輸入規制をめぐる韓日間の貿易紛争で、世界貿易機関(WTO)が韓国側の主張を認める最終判決を下した。WTO衛生および植物検疫(SPS)の訴訟で一審の判決を覆したのは今回が初めて。これにより、福島県など8県の水産物に対する韓国の輸入禁止措置は維持される。
WTOは11日(ジュネーブ現地時間)、日本の原発事故に伴う韓国政府の日本産食品の輸入規制措置がWTO協定に合致すると判決した。今回の判決は、昨年2月の一審判決を覆したもので、当時日本側が提起した4つの争点(差別性・貿易制約・透明性・検査手順)のうち、検査手順の透明性を除くすべての争点で韓国側の主張を認めた。
これをうけて韓国政府は12日、「一審の敗訴の後、今まで“国民の健康と安全が最優先”という原則を守るために関係省庁が対応チームを構成するなど最善を尽くしてきた」とし「WTOの判決を高く評価し歓迎の意を表する」と述べた。
韓国政府はこれまでの輸入禁止措置は維持することに加え、すべての日本産輸入食品で放射能が微量でも検出された場合、17の追加検査証明書も要求し続ける方針だ。
WTO の最終判決について河野太郎外相は「我が国の主張が認められなかったことは誠に遺憾」とし「韓国に対して規制措置全体の撤廃を求めるという立場に変わりはなく、韓国との協議を通じ、措置の撤廃を求めていく」と語った。