FRBが利下げに着手…“7月の金利引き下げ”はほぼ確実?

FRBが利下げに着手…“7月の金利引き下げ”はほぼ確実?
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が政策金利の引き下げに動き出した。連邦公開市場委員会(FOMC)で「金利引き下げの必要性がますます高まっているとの認識を持つようになった」と明らかにした。これまでよく使ってきた「忍耐強く」との言葉は見られなかった。
■「不確実性が高くなっている」
FRBの金融政策決定機関であるFOMCは18~19日(現地時間)の二日間にわたる定例会合を行った。予想通り政策金利を2.25~2.5%に据え置くことを決定した。しかし、今後の見通しについては「不確実性が高くなっている」と、利下げの可能性に言及した。
FOMCは声明で「今後の経済見通しに関する各種情報の意味を綿密に注視し、(経済活動)の拡張が持続できるように適切に対応する」と述べた。特に注目されるのは、これまでの声明文にあった「金融政策の変更にあたっては忍耐強く対応していく」との表現が削除されたことだ。海外メディアは、「忍耐強く」の表現が削除されたことは政策金利引き下げのための準備段階に入ったことに解釈されると報じている。
パウエル議長は同日の記者会見で「多くの出席者が、今は少し拡張的な政策が必要だと見ていた」とし、FOMCの参加者らが利下げの必要性を認識していることを示唆した。
市場ではほぼ確実にFRBが7月に政策金利を引き下げるとみている。