香港、「逃亡犯条例」改正案めぐり不安定続く
香港、「逃亡犯条例」改正案めぐり不安定続く
「逃亡犯条例」改正案をめぐる香港の混乱がさらに激化しいる模様だ。
同法案の撤回を求めている香港のデモ隊は今月初、香港史上初となる立法会(議会)庁舎占拠を断行し、民心の離反を招いたが、先週末の大規模な集会をきっかけに再び勢いを増している様子だ。
改正案の反対派は7日、九龍半島・尖沙咀(チムさーチョイ)で平和的なデモ行進を行った。主催側の発表では23万人、警察の発表では5万6000人がデモ行進に参加したという。
今回の週末デモは、今月1日夜から2日未明まで行われた立法会庁舎の占拠で香港政局に大きな悪影響を与えてから、初めて開かれた大規模なデモ。週末デモを起点に穏健派の香港市民の多数が立法会庁舎を占拠した青年たちへの支持を表明しており、「逃亡犯条例」改正案の反対派側の勢いが更に増すことになるとみられる。
一方、中国の中央政府はデモ隊の庁舎占拠事件以降、香港の政局に積極的に介入する意志を示唆しているため、事態の長期化が予想される。背景にはデモの規模減少と過激派に対する失望感がある。
週末デモの規模は先月に比べて大幅に減った。先月には最大200万人が参加したと報じられている。また7日の夜に行われたデモでは、一部のデモ隊が道路を占拠して香港警察と激しく衝突したため、強硬法治主義を掲げる香港政府との対立は避けられないとみられる。
翻訳:尹怡景