カカオが大幅値上がり… 2大生産国が「チョコレートOPEC」結成

チョコレートの原料となるカカオの生産国が石油輸出国機構(OPEC)のような機構を結成しており、今後チョコレート製品の価格が上昇すると予想される。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が5日(現地時間)、報じた。
世界のカカオの60%以上を生産しているコートジボアールとガーナは、現在の1トン当たり2500ドルで取引される価格から400ドル値上げして販売することを決定した。そのため、ケーキとアイスクリーム、チョコレートのような製品の値が高くなることが予想される。
カカオの頭文字にOPECを付けた「COPEC(コペック)」とも呼ばれている2国の動きに、1073億ドル規模の世界チョコレート市場にすでに混乱が現れている。400ドル値上げは今年10月から実施される予定。トレーダーやブローカーらは、「過去20年中にカカオ市場で最も大きな変化になるだろう」と見ている。
ガーナとコートジボアールは昨年、チョコレート業界の代表者との会合で、カカオ豆の最低価格として1トン当たり2600ドルを提示した。しかし、多国籍チョコレートメーカーはポリシーの不透明さと市場への混乱を理由にそれを拒否した。そのかわりにカカオ豆の先物価格にプレミアム価格を乗せることで合意した。
プレミアム価格に反発する声もあるが、多くのチョコレートメーカーはアフリカの貧困国である2国の農民たちの所得と生活水準の向上に寄与したいとして、プレミアム価額を受け入れる方針だ。世界銀行によると、カカオ農家の80%が1日3ドル未満で暮らしている。
カカオ生産国は1970〜80年代にも国際的な合意を通じて価格を安定させようとしたが、過度に高く設定された価格のせいで合意は守れず、その後価格も40%急落した。
Copyright ©The financialnewsjapan. All rights reserved.