機関投資家を市場に引き込む「ビットコインETF上場」…年内承認可否に注目

機関投資家を市場に引き込む「ビットコインETF上場」…年内承認可否に注目

-米国SEC、「仮想通貨の価格操作防止策制定」をETF上場の条件として提示

機関投資家をビットコイン市場に参加させる起爆剤「ビットコイン上場指数ファンド(ETF)」に対する承認が再び保留された。ビットコインの価格操作を防止する法制度が未だ不十分だというのが承認保留の理由。しかしビットコインETF取引が認可されれば、機関投資家が合法的に仮想通貨市場に参加出来るため、仮想通貨業界は希望を抱いている。またゴールドマン・サックスなどの世界的な投資銀行が、ビットコインETFが年内に承認される事を見越して、これに関連する新規サービスを準備しているなど、ビットコインETF承認に対する市場の期待感は更に高まっている。

■米国SEC委員「投資家がビットコインETFの購入可否を選択出来る様に」
10日、主要海外メディアなどによると、米国証券取引委員会(SEC)は、資産運用会社VanEck(バン・エック)が申請したETFへの承認決定を来月30日まで保留した。これに先だってSECは先月27日、米国仮想通貨取引所Gemini(ジェミニ)創業者のキャメロン・ウィンクルボス、タイラー・ウィンクルボス兄弟が申請した「ウィンクルボス・ビットコイン・トラスト」への承認も棄却している。ただ、ニューヨーク証券取引所(NYSE)やシカゴオプション取引所(CBOE)などが申請した、それぞれ違う形態のビットコインETFに対するSECの検討作業は、依然として進行中の状況だ。

ビットコインETFとは仮想通貨価格に連動する金融商品の事。特定指数や資産の価格変動により、上昇した分だけ収益を得られるインデックス・ファンドに類似している。つまりビットコインETFの上場が承認すれば、機関投資家が仮想通貨取引所を通さなくてもビットコインを運用出来るため、ビットコインETFの上場可否に投資家らの注目が集まっている。

かねてからビットコインETF上場に熱心だったウィンクルボス兄弟は2013年、SECにビットコインETF上場を申請したものの、昨年この申請は却下された。また今年の6月には商品運用方式などを補完して、再びETF上場を申請したが、SECは「ウィンクルボス兄弟が『ビットコインETFの市場操作の可能性は低い』とした部分が説得力に乏しい」と、再び却下した。

SEC側が仮想通貨の価格操作を感知し、防止出来る政策が不十分な点を棄却理由として提示した事を、業界はポジティブに評価している。モニタリング体制が整えば、承認される可能性が高いためだ。またSECのある委員が「投資家が証券市場内でビットコインETFを購入するかしないかを選択出来る様にしなければならない」と明かした事も、業界の期待感を高めている。

■ゴールドマン・サックス「仮想通貨を保管・管理するカストディ」準備中
仮想通貨業界は、米国SECがひとつでもビットコインETFを承認すれば、機関投資家が参加するだろうとの観測を出している。またビットコインを基としたETFの取引が活発化すれば、大規模資本が参加し、機関投資家らがより公正な価格を形成する事で、市場の安定をもたらすとの分析も出ている。

今回のSECのETF承認決定延期で、仮想通貨市場が揺れ動いてはいるものの、仮想通貨市場のアナリストらは「史上初のビットコインETFの承認」に向けた、ひとつのプロセスだという事をより重視している。

Chain Partners(チェーン・パートナーズ)のリサーチセンター長、ハン・デフン氏はこの日、「Cryptowatch(クリプトウォッチ)」報告書を通じて、「米SECはビットコインETF上場に関して、市場の意見をより多く収斂すると明らかにしており、承認可否の決定時期を先送りする可能性は既に高い状況だった」とし、「先のウィンクルボス兄弟のETF上場の試みが棄却された時も、市場は下落したが再び回復した」と伝えた。

またSEC側が現在ビットコインETF上場を申請した企業より、信頼度が高い企業の進出を念頭に置いているとの観測も出ている。ハン・センター長は「世界的な投資銀行のゴールドマン・サックスがカストディ(Custody、資産管理・保管)業務を始めるというニュースも出ただけに、ETFをはじめとした様々な金融商品の礎石が整えられている」と肯定的に分析した。

現在米国最大の仮想通貨取引所コインベースがカストディ業務を行っている。カストディ業務は一般的には金融資産を代理保管・管理する事を意味するが、仮想通貨業界では機関投資家の仮想通貨などの暗号資産を保管する形態になると見られる。

翻訳︰水野卓

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