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ICO選別始まる…半数が目標未達

ICO選別始まる…半数が目標未達
-ICOの規模、前四半期比2.5倍に増加も成功率は45%に急落
–「リバースICO」が主流に
新規仮想通貨公開(ICO)市場で投資家による選別が本格化している。ここ1~2年の間はICOを行えば、大抵は目標金額を達成していたが、今年の第2四半期には、ICOを行った企業の55%が目標未達に終わり、ICOに失敗している事が分かった。
業界では、新規のブロックチェーン事業としての特色が無いICOや、しっかりとしたビジョンを示せなかったICOが、失敗に終わる事例が今後増えると予想しながらも、「仮想通貨投資家がICOプロジェクトに対して厳しく選別する傾向になりつつある」と肯定的に評価している。
12日、ICO専門分析社のICOレーティングが発表した報告書によると、今年の第2四半期だけで827のブロックチェーン企業がICOを行い、総額83億5000万ドル(約9200億円)の投資金を集めている。今年の第1四半期のICOへの投資金33億3000万ドルに比べ、2.5倍以上に増加した事になる。
■「ICO市場、僅か3ヶ月で2倍に成長…成功率は半分以下」
全体としてのICOの規模は増加しているものの、企業が得る投資金が十分ではなかったケースも少なくない。第2四半期にICOを行った企業で、目標金額を達成した企業は45%に留まったとの調査結果が発表された。つまり55%は目標金額未達に終わっている事になる。ICOを行った827の企業で、10万ドル(約1100万円)以上の投資金を集め、ICOで事業資金を確保出来た企業も204社に留まった。
これについて業界では、投資家が本格的にICOに対する“選別”をしている証だと評価している。しっかりとしたビジョンを示せなければ、今後はICOに失敗するケースがほとんどだという事になる。
ICOに投資する投資家もまた、満足する結果を得られていないケースがほとんどだという。全体のICOプロジェクトのうち、仮想通貨取引所に上場されたのは僅か7%。つまり残り93%のICOプロジェクトの投資家は、取引所上場が成されなかった事で、投資金の回収が出来ていない。
業界のある関係者は、「昨年や年初までは、ICOにまで至れば少なくとも数十億円の投資金を集められたが、これからは明確なビジョンの提示が無かったり、信頼出来るチームメンバーやアドバイザーがいないICOには、ハナから投資金が集まらない」と、「業界では、第2四半期を起点にICO市場も大幅に減少するだろうとの分析も出ている」と話した。
■リバースICO増加の流れ…韓国ブロックチェーン産業が主導権を獲得するチャンス
今第2四半期のICO企業の特徴は、既に既存のサービスで成功している企業がブロックチェーン技術を結合し、該当サービスを一段階アップグレードするためにICOを行う、いわゆる「リバースICO」が急増したという点だ。
ICOレーティングは、ICO全体の15%がリバースICOだと分析している。これは前四半期より6%増加した数値。業界の専門家らは「リバースICOは世界的に見ても韓国企業が主流をなしており、ブロックチェーン産業で韓国企業が主導権を握る機会が整えられつつある状況だ」と評価した。
韓国政府が、昨年9月からあらゆる種類のICOを禁止すると発表した状況下ではあるものの、ICOレーティングは、二つのプロジェクトが韓国を基盤にしてICOを行ったと分析している。具体的な企業名やプロジェクト名は明かされていない。
翻訳︰水野卓
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