大統領直属憲法機関である民主平和統一諮問会議（以下「民主平統」、首席部議長キム・グァンヨン）は5月1日（水）から3日（金）までソウルグランドウォーカーヒルにて「2024グローバル戦略特別委員会ワークショップ」を開催した。「境界を越えて統一で会う」をスローガンに掲げた今回のワークショップには、米国、日本、中国、ロシアなど海外26カ国で活動中の韓国人人材68人の特別委員会の委員が参加した。

「グローバル戦略特別委員会」は、民主平統が憲法第92条に基づき設置（1981.6.15）されて以降43年ぶりに初めて、ユン・ソクヨル大統領（ 民主平和統一諮問会議 議長）の「グローバル韓人人材ネットワークを成し、大韓民国がグローバル中枢国家に発展するのに力を集めること‐第21期民主平統幹部委員との統一対話(‘23.8.29)」の要請により設置された。委員会は、文化・芸術、政治・外交、医療・法曹、経済・産業、科学・技術など多様な分野で活動し、国際的に大韓民国の地位を高めているグローバル韓国人材の中で関係機関の推薦を受けた101人で構成されている。更に韓半島統一のためのグローバル戦略に関する諮問・提案、グローバル韓国人材ネットワーク構築と在外同胞統一力量結集、グローバル中枢国家実現のための統一公共外交実践活動などを目的としている。委員長にはオ・ビョンムン　（OTWO、セキュリティソリューション）会長が、幹事にはキム・ヒョンソン（ヒューストン協議会）会長が任命された。

１日目には、グローバル戦略特別委員会活動の開始を祝うためチャン・ホジン国家安保室長が参加し、 祝辞で「自由と人権と法治という人類普遍的な価値が具現化される統一韓半島は、世界の平和と繁栄に寄与することを世界市民たちにも知らせて彼らと連帯してほしい」と呼びかけた。続いてドン・スンチョル事務次長の業務報告に続いて行われたコミュニケーションの時間では、出席委員が自己紹介とともに特位活動に関する覚悟及び計画を発表する時間を有した。

チャン・ホジン 国家安保室長

自己紹介と活動に関する覚悟を発表するベク・スジョン委員

2日目には開会式、任命状授与式、基調演説(首席部議長)、特別講演(統一部長官)に続き、分野別討論が行われた。

オ・ビョンムン委員長（運営委員）は開会あいさつを通じて「冷厳な国際秩序の中で韓半島統一に対する友好的な国際関係を作っていくことが、何よりも重要に台頭した」とし「多様な分野の専門家たちが有無相通の姿勢で統一準備に必要な実践課題を導き出し、グローバル次元で統一ビジョンを分野別に作り出すべきだ」と強調した。

続いての挨拶でトン・スンチョル事務次長は「北朝鮮の非核化と人権問題を改善し、南北関係の発展を通じた統一の念願を成し遂げる上で国際的支持と協力は非常に重要な要素」と強調した後、事務処の積極的な支援を約束した。

任命状授与式に続き、キム・グァンヨン首席部議長は基調演説で、「皆さんは統一に対する念願と祖国を愛する熱い胸を持って遠い道を訪ねてきた。統一は予測できないが、皆さんが先頭に立って一心で準備していかなければならない」と委員の積極的な役割を期待すると伝えた。

ワークショップの特別講演には「北朝鮮の経済社会の実態と私たちの統一政策の方向」をテーマで、キム・ヨンホ統一部長官が登壇した。キム・ヨンホ長官は、北朝鮮の実像に対する正確な理解は統一準備の始まりという旨を伝え、北朝鮮の実像について詳しく紹介し、韓国政府の統一政策の方向について説明した。また「統一部は今回の行事をきっかけにグローバル戦略特別委員の統一力量が向上することを祈り、今後も民主平統との協力関係を引き続き強化していく」と伝えた。

オ・ビョンムン委員長

トン・スンチョル 事務次長

任命状授与式（左：キム・グァンヨン首席副議長、右：キム・ヒョンソン幹事）

キム・グァンヨン首席部議長の基調演説

キム・ヨンホ 統一部長官

午後には分野別討論を進め、その結果を発表する時間を持った。文化芸術、政治外交、医療法曹、経済産業、科学技術の5つの分野別に統一ビジョン及び実践課題を導き、その結果を共有した。各分野の内容は以下の通りである。

・文化芸術：韓国のグローバル化のための成功事例（現地人に韓国を成功的に知らせた事例）、統一共感帯を高める効果的な方法、統一活動の相乗効果を高める方法

・政治外交：韓国と韓半島の統一に対する認識変化をもたらした経験、韓半島統一における非友好国を対象とする役割、韓半島統一関連共感帯の広がりへのアプローチ

・医療法曹：韓国を知らせるための委員の役割、居住国で統一または北朝鮮関連活動の経験と共有する点、韓半島統一に対する国際協力と支持のための委員の役割

・経済産業： 韓国に対するイメージ、誰に、またどのように変化させたのか経済産業の面で統一の利点と恩恵、そして考慮事項は何か、国際社会の支持と協力のための委員の役割は何か。

・科学技術：居住国で統一または北朝鮮関連活動経験と共有する事項、韓半島統一に対する関心と共感を高めることができる方案、韓半島統一に対する国際的な支持と協力を導くための特位委員の役割

３日目には総合討論、パフォーマンス及び決議文朗読が行われた。最後に、オ・ビョンムン委員長が閉会あいさつを行い、ワークショップは盛況のうちに終了した。

今回のワークショップ担当を務めたチャン・ジングク書記官は、「ワークショップをきっかけにグローバル戦略特別委員会委員の人的ネットワークが強化され、統一支持基盤の礎石を築いたと思っており、今後も委員会が韓半島統一のための国別、分野別活動に役立つよう最善を尽くしたい」と伝えた。

分野別の討論結果発表

白琇晶 記者 sjbaek@fnnews.com