アルジャジーラ、イスラエル軍による支局急襲を生中継　ヨルダン川西岸

中東カタールの衛星放送局アルジャジーラは21日、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区の主要都市ラマラにある支局がイスラエル軍による急襲を受け、一時閉鎖を命じられた場面を実況で放送した。

生放送では、オマリー支局長やスタッフ、支局内に踏み込んだイスラエル兵の姿が映し出された。兵士の1人はオマリー支局長に対して45日間の閉鎖命令を伝え、スタッフは即座に退去するよう指示された。

オマリー支局長はカメラの前で命令書を読み上げ、スタッフに所持品やカメラを持って退去するよう指示した。

アルジャジーラのラマラ支局は数十年にわたって運営されており、今年5月にイスラエルがエルサレム支局を閉鎖し、一部の機材を押収して以来、その重要性が増していた。国連や人権団体からは、ネタニヤフ・イスラエル首相による言論の自由の侵害だと非難の声が上がっている。

実況映像では、スタッフが退去した後、オマリー支局長らが支局外の路上に立っている様子も映し出された。オマリー支局長は、イスラエル兵が支局を占拠し、資料を押収していると語った。

その直後、兵士らがオマリー支局長に接近し、実況放送は打ち切られた。オマリー支局長によれば、放送班が使用していたカメラと機材は兵士らによって取り上げられたとのことだ。

なお、CNNはアルジャジーラとイスラエル軍にコメントを求めているが、現時点で返答は得られていない。