防衛省・統合幕僚監部は2024年11月30日、中国軍のY-9情報収集機2機が沖縄本島と宮古島の間を通過した際、航空自衛隊が撮影した鮮明な画像を公開しました。この機体はその特異な外観から注目を集めています。
中国軍の「異形の機体」確認
今回確認されたのは、Y-9DZおよびY-9LGと呼ばれる可能性が高い情報収集機です。これらの機体は、中国が開発した多用途型輸送機Y-9をベースに、電子情報収集や電子戦を目的として改良された最新鋭機です。
- Y-9DZ
多数のアンテナを備えた電子情報収集機(ELINT)。電子監視や信号情報の収集、画像解析などの多様な任務に対応するため、先進的なセンサーと通信システムを搭載しています。航空自衛隊は2023年6月に初めてこの機体を確認しました。 - Y-9LG
機体上部に「巨大な箱状の機材」を搭載した外観が特徴で、電子戦を専門とする最新鋭機とみられます。2023年初頭に配備が報告されており、攻撃用電子戦システムを装備している可能性が指摘されています。今回、航空自衛隊により鮮明な画像が撮影され、注目を集めています。
沖縄上空での多数の機体飛行
同日、中国軍のH-6爆撃機2機およびロシア軍のTu-95爆撃機2機が長距離共同飛行を実施。途中で中国軍のJ-16戦闘機なども合流し、多数の軍用機が沖縄本島と宮古島の間を飛行しました。Y-9情報収集機2機は、これら爆撃機に先行して飛行していたとのことです。
中国軍の動向に対する警戒感
中国軍の航空機は、近年電子戦や情報収集能力の強化を進めており、その活動範囲を拡大しています。今回の飛行もその一環とみられ、防衛省は引き続き警戒を強める方針です。
航空自衛隊が撮影した鮮明な画像は、防衛省の公式サイトで公開されており、中国軍の新型電子戦機の詳細な構造を把握する上で貴重な資料となっています。













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