イラン政府高官は、シリアのアサド大統領が追放された後、イランがシリア新指導部の反体制派と直接接触を開始したことを明らかにした。この動きは、両国関係が敵対化することを避け、地域での影響力を維持する狙いがあるとされる。
アサド政権の崩壊により、イランとロシアがこれまでアラブ世界で築いてきた影響力の基盤が失われつつある。イラン当局は、シリアでの政変が自国の地域的影響力に及ぼす影響を懸念しており、新たな指導部との外交的関係を構築する必要性に迫られている。
イラン高官は、シリア新指導部の中に「イラン寄りの人々」と接触する努力を進めていると説明。最大の懸念は、新たな指導者がシリアをイランから遠ざける可能性であり、これはイランにとって避けたいシナリオであると語った。
さらに、この高官は、シリアという重要な同盟国を失い、来年1月にトランプ次期米大統領の就任を迎えるイランにとって、新指導部との関与が極めて重要だと指摘。「こうした関与は、関係を安定させ、さらなる地域的緊張を避けるための鍵となる」と述べた。また、イランは既にシリア新指導部内の2つのグループと接触していることを明かした。
シリア政変後の情勢が、イランの地域戦略にどのような影響を及ぼすのか、国際社会の注目が集まっている。













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