Advertisement

石破首相、地方創生を強調するも新鮮味欠く 与野党攻防激化へ

石破茂首相は6日の年頭記者会見で、「令和の日本列島改造」と銘打ち、地方創生への強い意欲を表明した。しかし、提案された政策は既存の延長線上にとどまり、新鮮味を欠くとの指摘が出ている。夏の参院選を前に政権浮揚を図るも、厳しい政局が待ち受けている。

石破首相は記者会見で、新年の抱負として「巳年」にちなみ「再生や進化の年」とする考えを示し、「日本列島改造論」を掲げた田中角栄元首相に倣い、地方創生を進める決意を語った。具体策として、政府機関の地方移転や新興企業の支援、企業の本社機能移転の環境整備を挙げ、デジタル技術を活用した生活インフラ強化の方針も示したが、自民党内では「目新しさに欠ける」との批判が上がった。

また、首相は24日召集予定の通常国会で、国民民主党や日本維新の会との政策協議を通じて2025年度予算案への支持を得る戦略を描いていると説明。会見では「野党にも責任を共有していただくことが求められる」と述べたが、野党各党は参院選に向け譲歩を引き出す構えを強めている。

一方で、首相が年始のラジオ番組で示唆した「大連立」については年頭会見で「現時点で考えていない」と明言し、慎重な姿勢を取った。立憲民主党の野田佳彦代表も「自民党を下野させることが本道だ」として大連立に否定的な見解を示しており、実現の可能性は低い。

石破政権は参院選に向けて政策推進と野党協力の両立を目指すが、政局の混迷は避けられない見通しだ。

Leave a Reply

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です