大阪・関西万博会場への主要交通手段の一つである「パーク・アンド・ライド(P&R)」の利用が低調であることが明らかになった。P&Rは自家用車を専用駐車場に停め、シャトルバスに乗り換えて会場へ向かう方式だが、周知不足が浮き彫りとなり、運営側に危機感が広がっている。
会場に隣接する舞洲の専用駐車場は最大6千台超を収容できるが、万博協会関係者によると、開幕直後の平日には「1割も埋まっていなかったのではないか」とされる。P&R用駐車場は舞洲、堺市(2千台分)、兵庫県尼崎市(3千台分)の計3カ所に設置されており、いずれも事前予約制を採用している。しかし、万博協会の公式サイトでは連日「空きあり」の表示が続いている状況だ。
万博協会の高科淳副事務総長も「想定より利用率が低い」と認めており、今後来場者が急増する会期後半に向けて、懸念が強まっている。万博協会はピーク時に1日22万7千人の来場を見込んでいるが、P&Rの利用が伸び悩めば、予約不要の中央線に利用客が集中し、駅や車内の混雑が深刻化する恐れがある。
実際、開幕日には、中央線東口の入場に約1時間を要した一方で、P&R利用者が入る西口では数分で通過できた時間帯もあった。主催者側は交通分散策の徹底を急ぐ方針だ。













Leave a Reply