大阪市此花区の夢洲で開催されている大阪・関西万博の会場に、「ユスリカ」と呼ばれる昆虫が大量発生し、来場者が困惑している。
ユスリカは蚊に似た見た目で、人を刺して血を吸うことはないが、死骸を吸い込むことで喘息やアレルギー反応を引き起こす可能性がある。会場内の大屋根リングの柱や壁に大量に付着し、黒い雲のように群れをなして飛ぶ姿も目撃されている。
来場者からは「気持ち悪い」「目や口に入りそうになる」といった悲鳴が上がり、手で払って避ける姿も見られた。
ユスリカの大量発生は、会場南側に設置された海水をためる施設「ウォータープラザ」周辺を中心に確認されている。万博協会と大阪府は殺虫剤を散布したり、雨水のたまる場所に成長阻害剤をまくなど、対策を急いでいる。
専門家の河合幸一郎・広島大名誉教授は、海産種の「シオユスリカ」の可能性を指摘し、「一般の人が過度に怖がる必要はないが、喘息持ちの人はマスクを着用するなどの対策が望ましい」と注意を呼びかけている。
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