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石破首相、コメ政策で参院選勝負へ 党内「聖域」改革に踏み込む

 夏の参院選を前に、石破茂首相が農政改革を前面に打ち出した。物価高の象徴となったコメ政策の抜本改革に踏み込み、消費税減税を訴える野党に対抗して支持浮揚を狙う。ただ、農政は自民党内の「聖域」とされてきただけに党内の反発も強く、調整は難航が必至だ。

 石破首相は2日の参院予算委員会で、「生産調整の抜本的見直しを提起したい」と表明。自身が議長となる「コメ安定供給に関する閣僚会議」を近く設置すると明らかにした。

 現在、減反政策は制度上廃止されたものの、飼料米への転作補助金が残り事実上の減反は続く。政権は小泉進次郎農林水産相主導の下、随意契約による備蓄米の放出や、2027年度以降の増産推進を表明し、消費者目線の政策転換を強調する。

 一方、野党は消費税減税を結集軸に攻勢を強めるが、与党内では社会保障の安定財源として消費税維持が基本方針。自民党幹部は「減税ではなくコメ改革を争点にすることで、有権者にアピールできる」と話す。

 石破首相は参院予算委で「コスト削減なしには輸出拡大は難しい」と述べ、大規模農家育成の推進を示唆。補助金を支給する直接支払制度についても見直す考えを明かし、「全額補償では消費者が納得する価格にならない」と明言した。

 しかし、改革推進派の小泉氏に対して自民党農林族の反発は根強い。野村哲郎元農水相は「党に相談なく独断専行だ」と批判。党幹事長の森山裕氏も「慎重に時間をかけて検討すべきだ」と釘を刺している。

 政権幹部は「改革は政策の検証から徐々に進める。急な変化は避ける」と説明しており、消費者の支持と農家の理解をどう両立させるかが、改革の成否を握りそうだ。

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