石破茂首相が自民党総裁選の前倒し論をけん制するため、衆院解散の可能性を示唆している。だが党内からは「単なる脅しだ」と反発が噴き出し、むしろ「石破降ろし」の機運を高める結果になっている。
石破首相は5日、首相官邸で取材に応じ、解散を否定しなかった。若手議員らが集まった会合では「解散風を首相自ら吹かせている」との批判が相次ぎ、小泉進次郎農林水産相も「党の一致結束が一番重要だ」と述べて解散論に否定的な姿勢を示した。
首相が解散カードを取り出す背景には、森山裕幹事長ら党幹部の辞意表明で追い込まれている事情がある。内閣支持率は一部調査で上昇傾向を見せており、「総選挙で信を問うべきだ」という続投支持派の声もある。ただ当選回数が少ない若手議員は選挙基盤の脆弱さから強い警戒心を示している。
実際に解散へ踏み切るには高いハードルがある。国会閉会中の解散は前例がなく、全閣僚の署名による閣議決定が不可欠だが、複数閣僚が反対すれば罷免が必要となる。小泉純一郎元首相の「郵政解散」では閣僚1人を罷免した例があるが、今回の状況で同様の手法は困難とみられる。
ベテラン議員からは「今解散すれば自民は確実に下野する」との危機感が漏れ、「政権延命を目的とした解散は大義を欠く」との見方も広がる。石破首相の「解散カード」は、総裁選をめぐる党内抗争をさらに深める結果を招いている。

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