外国人観光客の増加に伴い、騒音やゴミ出し、無断宿泊などのトラブルが相次いでいる「特区民泊」について、大阪府内の29市町村が来年5月30日から新規申請の受け付けを停止する方針を固めた。国家戦略特区制度を活用し、住宅でも宿泊営業を可能にしてきたが、地域住民との摩擦が深刻化しており、事実上の縮小に踏み切る形となる。
大阪府は政令市・中核市を除く34市町村を対象に意向調査を実施。その結果、全体の約85%にあたる29市町村が「全域で新規受付をやめる」と回答した。「これまで通り実施」としたのは貝塚市、泉佐野市、羽曳野市の3市のみで、河内長野市は区域を縮小して継続する。交野市はもともと制度を導入していない。
特区民泊は、旅館業法の規制を緩和し、2泊3日から営業が可能な制度として導入された。外国人旅行者の利用が多く、特に大阪市や京都市などで急速に広がった。しかし、実際の運営では深夜の騒音やゴミ放置、駐車トラブルなどが多発。全国の特区民泊の9割以上にあたる6,853施設(8月末時点)が集中する大阪市では、苦情件数の増加を受け、来年5月30日から新規申請を停止する方針を決定している。中核市の八尾市、寝屋川市も同様の対応を取る見通しだ。
一方、継続を決めた泉佐野市などでは、「空き家活用や観光振興に資する」として、独自の運営基準を設けながら制度を維持する考えを示している。大阪府の関係者は「民泊の質を高め、地域住民と観光の共存をどう実現するかが今後の課題」と話している。













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