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公務員年金「合法的救済」の裏側――民間世代に重くのしかかる負担

大阪府や大阪市では、かつて労働組合の影響が強く、係長以下の職員の給与が課長並みという「厚遇」構造が続いていた。これは人事委員会勧告と議会での条例に基づく合法的な支給だったが、市民感情としては到底納得できるものではなかった。

2008年以降、橋下徹氏が知事・市長として登場し、「職責に見合った給与体系」へと大幅に改革。これにより、大阪モデルが全国の自治体給与見直しに波及したのは事実だ。

しかし、給与制度が改正された頃には、団塊世代の公務員はすでに高給期の恩恵を受け終えていた。その結果、現在は課長並みの高額年金を受け取る退職公務員が多く、現役世代の納付金だけでは支えきれない構造が続いている。

地方公務員共済年金はすでに財政的に行き詰まり、令和2年(2020年)時点で約7,000億円の不足が発生。この破綻を防ぐため、2015年に共済年金は厚生年金と統合された。これにより制度上は「合法的救済」が行われたものの、不足分は民間現役世代の保険料引き上げで補われたという実態がある。

当時の民主党政権は「制度の公平化」と説明したが、実際には共済年金の財政危機を厚生年金の財源に肩代わりさせた構図だった。結果として、民間労働者が公務員の年金を支える「逆転構造」が定着したとも言える。

制度的には合法だが、社会的公正の観点からは疑問が残る。
「公務員年金批判を逆手に取った官僚の策略」との指摘も一理あり、今後もこの問題は日本の年金制度の不信感を象徴するテーマとして議論が続くとみられる。

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