小泉進次郎防衛相が12日、来日中のシットベニ・ランブカ・フィジー首相を防衛省で迎え、太平洋地域の安全保障を軸とした両国の防衛協力を強化する方針を確認した。フィジーは太平洋島嶼国の中で自前の軍を保有する数少ない国で、日本政府は同国を自由や民主主義、法の支配といった基本価値を共有する重要なパートナーと位置づけている。
今回の会談で小泉氏は、地域安定に向けフィジー軍が果たす役割の大きさを評価し、ランブカ首相の指導力に敬意を示した。今年から防衛大学校がフィジーの士官候補生を正式に受け入れており、人的交流の拡充が進む。日本側はこの流れを基盤として、海洋国家同士の協力を海洋安全保障分野を中心にさらに深める考えだ。
太平洋地域では中国の海洋進出が続き、沿岸国の治安能力や海上監視体制の強化が課題となっている。日本政府は防衛装備品の供与や人材育成支援を通じ、関係国との連携を広げてきた。今回の首脳級会談は、島嶼国との安全保障協力を一段と加速させる動きとして注目される。













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