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米・イラン、停戦期限控え「10年+10年」の折衷案浮上

米国とイランによる暫定停戦の期限が21日に迫る中、両国による第2次平和交渉が最大の山場を迎えている。トランプ米大統領は19日、自らのSNSを通じ、J・D・バンス副大統領を含む交渉団をパキスタン・イスラマバードに派遣したと発表した。焦点となっている濃縮ウランの処理と核開発プログラムの凍結期間を巡り、「10年+10年」の折衷案が浮上。全面衝突を避けるための「ミニ・ディール(段階的合意)」が成立するか、世界が注視している。

1차交渉で最大の懸案となったのは、イランが保有する60%の高濃縮ウラン約400キログラムの処遇だ。トランプ氏は「米国への搬出」を主張しているが、イラン側は「主権の侵害」として強く反発している。

外交筋によると、新たな妥協案として、国際原子力機関(IAEA)の監視下でイラン国内において低濃縮にダウンブレンディングするか、あるいは第三国であるフランスやトルコへ一時的に移送・保管する案が浮上している。ロイター通信は「政治的ハードルが高い米国への直接搬出を避け、欧州を介在させることでイラン側の面子を保つ狙いがある」と分析する。

核開発の再開をいつまで制限するかについても、激しい駆け引きが続いている。米国が「20年間の完全停止」を求めているのに対し、イランは「5年」を主張。この溝を埋めるため、米メディアは「今後10年間は濃縮を完全に停止し、その後10年間は医療・研究用の低濃縮ウランに限り限定的な生産を認める」という「10年+10年」案が検討されていると報じた。

一方、交渉のテーブルの外では、軍事的な緊張が極限まで高まっている。トランプ政権が交渉団派遣を発表した直後、米海軍はホルムズ海峡でイラン商船への発砲・拿捕を強行。これに対しイラン側は「通航権は譲渡できない権利であり、報復も辞さない」と表明した。

米シンクタンクの専門家は「トランプ氏は海上封鎖という強力な『ムチ』を使い、イランを妥協に追い込む戦略だが、一歩間違えれば合意前に軍事的衝突に発展しかねない危うい均衡状態にある」と指摘する。

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